夜市 (1日目)

夜市 (角川ホラー文庫)
金魚の泳ぐ表紙がキレイ…
この本には短編が2つはいっているので一個ずつ読んでいきますかね。というわけで今日は表題作の夜市です。

「夜市」
こ、この雰囲気好きだー!
現実との境界が曖昧なまま、自然に夜市という異世界に入り込んでいくこの過程が実に良いですね!
実に奇怪な異常事態の最中、この世界の案内人である祐司君が迷うことなくズンズン先に進んでくれるおかげで、なんだか妙に安心して辺りを見回す余裕があるんですよね。
一見怖ろしげな世界でも無暗に逃げ出すことなく落ち着いて状況を把握してみれば、この異常な世界にもなにやら秩序らしきものが見えてくる、そうすると俄然面白くなってきます。
後は祐司君が何をしにこの夜市を訪れたか見守っていくだけです。

短いながらも詰め込まれた人間のドラマ、いやあ面白かった。
これは次の一編も楽しみですよ。