羽月莉音の帝国6

羽月莉音の帝国 6 (ガガガ文庫)


初めに決めた目標に向かってよーいドンとスタートした勢いそのまま、あっという間に6巻まで出てしまいました。途中に脱線や回り道などといった引き伸ばし要素もほとんどする必要もなく、どんだけ勢いよくスタートしたかが窺われます。だってHPの今後の刊行予定に既に7巻が並んでいるんですよ。今から出たばっかの6巻を読むところだってのに!

というわけでもちろんこの巻ではまだまだお話に終わりは見えず、今回もいつも通りに全力疾走で主人公君たちは事業拡大に乗り出します。もうね、全然日本に帰ってきません。なんでもないようにロシアや中国やイギリスに場面がぽんぽん変わっていきます。スケールは地球規模に完全に移行した模様です。ヤベー…本当に日本転覆まで辿り着きそうな気配がしてきたぞ。

素直に企業買収してるうちはまだよかったんですが、…いや規模拡大しか眼中になさそうな主人公君たちには労働者側としてはついていきたくねーなという気もしなくもないですが、核武装の構想もしっかり忘れておらず着々と進めている辺り実に質が悪い連中となりつつあります。本当の意味でこいつらは誰と戦っているんだろう…。

そのうち経済活動編が終わって、本格的に軍事闘争編に突入するのかもしれません。世界に混乱を!世界に戦争を!軍事需要で資金がっぽがっぽじゃぁ!みたいな。今回ふつーに戦闘に巻き込まれてふつーに人を殺してましたよこの人たち。人としての一線を超えるとか余裕みたいです。

もう世界規模で話が進むので私的にはそろそろ活動拡大に限界が見えてきたかななんて思いましたが、作者構想としては折り返し地点を超えたあたりと思っているようです。え、じゃあ今6巻だからあと6冊くらい出せるの!? まだ作中時間で1年も経ってないのに資産が100兆円を超える増大をしているというのに。この世界、革命部もろとも地球ごとビックバンして滅びるんじゃないか?