ま行のひと
小説単体ではないので少々変則的ですが、漫画の"累"13巻の特装版に書き下ろしの短編小説が収録されています。 「漣(さざなみ)の糸」と題された60ページほどのこちらのお話ですが、本編の漫画で言うと11巻で主人公のかさねちゃんが海辺の岸壁にやってきて、思…
好きな本 ぼしゅうのコメントより。 >こんにちは。ラテンアメリカ文学の中では有名だと思うのですが、「蜘蛛女のキス」(プイグ著)をオススメします。舞台はほぼ刑務所の中なのですが、登場人物が様々な物語を語るので、情景が飛んでいき、不思議な空間の広…
「累 -かさね-」という漫画の外伝にあたるお話の小説です。漫画の累は現在も連載中でして、ちょう面白いんですよこれが。 本日のコチラ「誘 -いざな-」。漫画の主人公、かさねちゃんのお母さんであるいざなさんの出生が語られた、過疎化が進む寂しい村で起こ…
本屋さんで眺めてたら、この本が「え、これって三島由紀夫?奇想天外恋愛コメディー!」という文章で紹介されていました。これは宣伝の勝利ですね。もう、気になっちゃうじゃないですか。 だって以前に三島由紀夫さんの他の作品を読んだら、文章の言葉遣いが…
書店のディスプレイは店員さんプチお勧め披露の場と言ったところでしょうか。どこの書店も変わり映えのしない本棚をしているものですから、ちょっとした違いも目に付く事があります。「おや、何とも言えない魅力を感じる」。今日はちょっと昔の児童文学作品…
好きな本 ぼしゅう6月のコメントより。 >最近読んだオススメの本は2冊、正確にはシリーズ2作あります。 一つは森博嗣さんの「ヴォイド・シェイパシリーズ」で、なんと剣豪モノの時代小説。師匠の遺言により山を下りた若侍・ゼンが人間社会に触れて成長し…
好きな本 ぼしゅう4月のコメントより。>紹介したいのは「スカイクロラシリーズ」です。映画にもなったそうなのですが、残念ながら私は見ていません。 小説版のほうは、戦闘機の空戦が幻想的、詩的に書かれており、登場人物の薄さも相まって、幻想的な世界観…
ネコとネコが化かし合いの心理戦を繰り広げるちょっと変わったミステリーでございます。 ミステリー小説っていうものは突き詰めればそりゃまぁゲームブックみたいなものでして、人が死ぬことについての道徳や葛藤なんてものには何の意味もございません。また…
女性による女性の姿を赤裸々に描いた女性のための小説、みたいな雰囲気が男どもは近寄ってくんなとヒソヒソ言ってくるようですが、それはそれでちょっと覗いてみたくなる側面があります。また世の中に対する鬱屈や不満は往々にして誰しもが何かしら抱えるも…
出会いはいつもなんとなく。大抵は表紙の絵とタイトルの雰囲気に惹かれてでしょうかね。 そんで次は裏のあらすじを眺めます。うむ、よくわからん。じゃぁ買いましょう。あらすじを読んで内容を想像できる物なんてつまらんじゃないですか。だからそれでいいの…
日本の小さな町で起こるファンタジーのお話らしい。 瀬戸の海と山に囲まれたその土地では、古い井戸から幻の水が溢れ小路を水路に変えたり、故郷を離れた人間が死んだ後一度だけ戻って来たりする場所があるそうな。うむむむ…何やら抗い難い魅力と雰囲気を感…
第16回日本ホラー小説大賞作品の残り「幸せという名のインコ」も読み終わりましてこれにて全て終了ですな。 最後のこれは、実にシュミの悪いまっとうなホラー小説でしたね。ごく普通の家族が一羽のインコを飼い始めてから遭遇する奇妙な出来事の数々。じわり…
コチラ、2009年の第16回日本ホラー小説大賞 大賞受賞作品でございます。 んまっ!ホラー小説だなんて薄気味悪くてヤダですわーなんて思っている方がいらっしゃったら、その認識は間違っておりません。私も怖いお話は苦手です。夜、おトイレに行けなくなっち…
ゆっくりと銀河鉄道の夜も読み終わりです。 というかこれ童話でいいんでしょうかね。言葉遣いがかなり不思議な感じなので子供に読み聞かせてもちんぷんかんぷでしょうし、逆に子供にせがまれてどういう意味か大人が説明しようとしてもはっきりと答えられると…
明治の中ほどから昭和の初めまでに存命しておられた、童話作家の宮沢賢治さんの本でございます。表題作の「銀河鉄道の夜」のほか7つの短編が入った短編集です。 たまには俺だって真面目な本を読んだっていいじゃない。 あ、なんかそろそろ宮沢賢治とか読みた…
学校で事故死したと思われていた自分の娘は実はクラスの生徒に殺されていた! と書くと真相が二転三転しながら次第に犯人が特定されていくような展開を想像しますが、事故の全体像は結構始めの方で分かったりします。 その後当事者らしき人達に順次焦点を変…
少し前に全国の本屋さんが選ぶ本屋大賞という賞に、冲方丁さんの天地明察が選ばれましたね。おかげでいろんなところで紹介されたようで、ある日私の母親が「ちょっとテレビで紹介されてたんだけどさー!」と突然話題に出してきてびっくりしたものです。どう…
後半は「かわいいオンナノコにまったく息子が反応しないんだがどうなのよ俺」という感じでクールを装いながら、友人の妹を誑かしてました。この女タラシ!ウラヤマシ! 戦時中から戦争終了の間を背景に、自分の憂いを切々と語り続ける内容は読んでてなかなか…
へ、変態だー! 有名な作家の代表作だからって油断したらこのザマよ!タイトルにも書いてある通りに、幼少期から青年期特有の自身の想いを「告白」しているかと思ったら、中身は「同性のオトコノコにむらむらしちゃうんだがどうなのよ俺」って感じの内容でし…
なんか面白そうなのが見つかんないよーと嘆く日々が続いたので気分を一新するか! そう思い立ち、ついでに昔知人に「三島由紀夫…いいよ…」(こんな陰気臭かったかな?)と言われた事を思い出したのも相俟って今日は三島由紀夫。初由紀夫。作品はてきとうに選…
邪眼少女がタマンネーナ!YES・ドS!YES・ちらりと見える優しさ! いやはや、とっても不思議なお話だった。友達に崖から蹴り落とされた少年の、いろんな感情がごちゃ混ぜになったぐるぐるの学校生活。ヘンテコな世の中やヘンテコな友人たちに囲まれながら、…
やけに印象に残るタイトルだな。 実際、3年ほど前に単行本で発売された時にちらっと見た程度の本なのですが、最近文庫化して平積みされているのを見た瞬間「おお、あれじゃないか」とすぐさま思い出しました。表紙絵がキャラチックになっていて味のあった単…
( ゚Д゚) 凄い!びっくりするぐらいつまらなかった! こいつが日本ホラー小説大賞長編賞受賞とはどういう事だ選考委員!…おや、巻末に選評が載ってるじゃないの。 ( ゚Д゚) (選評を読んだ後)大賞の「ヤゴ」の絶賛ばっかりで嘘神がほとんどスルーされてるだとぅ…
( ゚Д゚) この子たち、初っ端から殺し合いを始めたわよ!? 冷静に状況を把握し如何に頭を使って脱出するかが見もののだったのですが、何時の間にやら如何に相手を殺すかという、かなりつまらない頭脳の使い方になっております。おお、醜い醜い。嘘神は人選を…
おいおい今週が終われば三連休じゃないかイヤッホウ!と自分を元気付けながら、また新たな一週間がスタートしました。月曜日・マジ・ダルイ。 あ、今日はこんな(↑)本を選んでみました。 簡単に言うと、目が覚めたら見知らぬ部屋に何人かと閉じ込められてい…
不良に憧れ、ロックに憧れ…なんかこの高校生たち古臭くないか?と思ったら全共闘とかいう言葉が出てきた。本当に古かったらしい。あんまりお近付きになりたくないというか共感したくないお話でしたけど、物語の締めで実は自伝的小説だと判明する演出はちょっ…
おひさしぶりに本を調達。イヤッホウ!輝く青春!夏休み突入の高校一年生がひと夏の思い出を作りに隠岐島へレッツゴー!orz 俺の夏休みはもう終わっちまったよ…そんな現実なんてア−アー聞こえない。オイラもちょっくらアホな高校生たちに混じって隠岐島観光…
( ゚Д゚) うわーそうだったのかーぜんぜん気がつかなかったー どもコンバンハ。あと一日働けば休めるあと一日働けば休める…気力体力共に臨界ギリギリな木曜の夜で御座います。 ついでに言うと、どうだ!と明かされた真実が ( ゚Д゚) うーわーどうでもいー だった…
探偵だ!探偵ものだ!ちょっとハードボイルドな探偵ものが不足していたのでゲッチュです。なんだか盗聴とか産業スパイなどという文字があらすじにチラチラしている辺り、なかなかハードっぽくて良さげじゃないですか。 それが購入動機の半分で、残りは「向日…
主人公の運動おんちくんは、作者の実体験が基になっているそうな。 スポーツが下手ないせいで鬱屈しまくりのおんちくんの気持ちは、分かるような分からないような…分からないような分かりたくないような… 冴えない自分を思い返す度に「自殺したい」と悶える…