How Starbucks Saved My Life (11日目くらい)

How Starbucks Saved My Life: A Son of Privilege Learns to Live Like Everyone Else


休日にせっせと読んではや1ヶ月、ようやく読み終わる。つかれたー。平日に放置してた日を差っ引くと、だいたい11日くらい?ですかねかかった日数は。
というかふと思ったんだけど、俺、洋書読めてね? 今まで散々「単語わからねー!」「難しいんですけどー!」とか何とか騒ぎながら、なんだかんだ読んだ洋書は10冊を越え始めてますね。うー…ん…、数字だけ見れば説得力がある気がしますが、相変わらず電子辞書で鬼のように単語を調べまくる日々なんですけど…。うん、ちょっとだけ読めるようになったよ!ってママに言えるくらいにはなったと思うよ。
さて、そんな話は置いといて、こちらの「How Starbucks Saved My Life」というエンターテイメントなノンフィクションの本に移りましょう。私が読んだのは原書ですが翻訳もされていまして、日本版のタイトルは「「ラテに感謝! How Starbucks Saved My Life 転落エリートの私を救った世界最高の仕事」になっています。タイトル通りの爽やか感動ストーリーで、トムハンクス主演で映画化も決定ってなもんですよ。
アメリカの裕福な家庭で育った著者のマイクさんは、敷かれたレールに沿ってエリート街道まっしぐらの人生を送っていました。大学は名門イェール大学を卒業し、すんなり就職した大手広告会社(JWTという所だそうな)では競争相手共を蹴落として順調に出世、大々的なキャンペーン広告を次々と手掛け、多くのセレブ達に囲まれるなど私生活は実に鮮やかでした。会社ではエグゼクティブとかなんとかで呼ばれてて、日本の会社でどのポジションにあたるかよう分からんかった(取り敢えず偉そうなのはわかった)のですが、副社長くらいにまで出世したらしいですね。そしたらある日、若かりし頃自分の精神を叩きこんだ元部下に逆に蹴落とされちゃって、50を過ぎてリストラの憂き目にあってしまったというわけです。"元"部下なのは、この女性役員がマイクさんより偉くなっちゃったから。副社長より上って…、取り敢えずマイクさんの優れた人物を見つける目は確かのようですね…。
その後数年間なんか昔のクライアントとかを相手にあれこれやってたみたいですが生活は右肩下がり、子供たちはちらほら学校も卒業する頃になったけどお金はまだまだかかる状態のまま。鬱屈気味の状態でちょっと知り合った女性と仲良くしちゃったら妊娠させちゃって、当然ながら妻とは離婚!生まれた子供の養育費でまたお金が必要になったけど、財産は既にほとんどなくおまけに頭に腫瘍があるって診断されちゃったぞこいつはヤベェ状態で60代に突入したのが、このお話のマイクさんのスタート状態です。散々高給貰っといて貯金ねーのかよとか、不倫とか完全に自業自得じゃねーかとか、そんなに同情しないですむシチュエーションなのであまり暗い雰囲気にならないかもしれません(ヘッヘッヘ…)。
そんな感じで順調に人生を転落していたマイクさんに転機が訪れたのは、スターバックスで細々と好きなラテを楽しんでいた時でした。若いアフリカン−アメリカンの女性がマイクさんの席にやってきて、「お仕事、したい?」と訪ねてきたのです。マイクさんは突然の事で戸惑いますが「お仕事、したいです…」と答えて晴れてスターバックスの店員になることが出来ました。この女性は自分のスターバックスを持っていて、マイクさんの新しい上司となります。ちなみにマイクさんがこのお仕事で一番魅力に感じたのは保険に入れるからだそうな。自分だけじゃなく家族も対象らしく、生まれたばかりの我が子も保険に入れると聞いて大喜びするマイクさん。この時点でスターバックス最高!とかきっと思ってますね。うん、大事ですよね保険は。
しかしまぁ、エリート街道で重役仕事をしていたマイクさんにとってスターバックスの仕事は慣れない作業の連続です。解雇されないように必死になりながら、20代の先輩から作業を一から教わり、レジの仕事にマジでビビりまくり、一人で出来るトイレの清掃に己の価値を見出しながら仕事をこなしていきます。初めての事は多いけど、広告店勤務時代に人とコミュニケーションを取る事は散々鍛えられたせいで、お客に対する接客は結構評判がよかったりします。それと基本的にスターバックスで働いていた人たちが良い人ばかりなのも、マイクさんがスターバックスで働いて良かったと思った理由の一つですと。一緒に働くパートナーに敬意を払う社風を体感して、これは私が長らく忘れていたものだ…と様々な事に気付いたとはマイクさんの感想。学歴や地位や人種が違う人間がそこらじゅうにいて、なんて私は偏った人生を過ごしてきたのだろうと自分の半生を見つめなおしたりしてました。
お話の途中ではスターバックスでの生活以外に、マイクさんの幼少の頃や青年時代に過ごした思い出が沢山挿入されています。マイクさんのお父さんも作家で有名な方だったそうで、子供の頃から様々なセレブ(有名人のこと)に会う機会があったそうです。僕でも知ってるような名前の方とお話していますが、誰だったか忘れてしもうた。ボクサーのモハメド・アリにインタビューして「あの人は詩人だったよ」とかの感想を言ってたな確か。
転落した自分の姿を惨めに思うマイクさんでしたが、子供たちは結構のほほんとしてて「父ちゃんエプロン似合ってる〜!」なんて好意的で父ちゃん感激です。全編、人の優しさに包まれたお話となっておりました。
でもマイクさんが一番スターバックスに救われた理由は、心底スターバックスの仕事が好きだと思えたからですよねやっぱり。この方、広告会社勤務時代も仕事中毒の節がありましたけど、私生活の時間も仕事に充てるようなスターバックスでの働き方を見てると、自分にはまだそこまでの覚悟は出来ないなぁ…と思ってしまいます。仕事行きたくなーい!
うむむ…このおじさんのように働くことが出来ない僕はまだ若いのか甘いのか…。仕事ってよくわかんねぇ…。英語で書かれているほかに、内容もちょっと僕にはまだ難しいお話だったのかなと思いました。フレッシュマンなんて呼び名もとうに過ぎてるのに、大丈夫か俺は。