SCHOOL OF FEAR (39日目くらい)

School of Fear


ちびちびと読み続けて39日くらい。ようやくエンディングに辿り着く。
正直シンドかった。
ども、こんばんは。ひっそりと苦しみながら読み進めていた英語の本がやっと読み終わりました。本日は「SCHOOL OF FEAR」という、2009年出版のたぶんアメリカの児童書です。対象年齢は9〜12歳くらいらしいです。わぁい、子供向けの易しい本なんだね!
ハハハ…9歳のレベルが随分遠くに見えるなぁ…、なかなかたどり着けませんなぁ…
さて、そんなレベルの低い呟きは置いといて、解読できた範囲でこの本の内容を振り返ってみたいと思います。たぶんネタバレした方が興味が持てると思うのでその辺は割と自由に。なんだかんだ言って面白いお話でしたよ。
この「SCHOOL OF FEAR」というタイトルを見たとき、私は始めお化けが出てくるようなお話かなと想像していました。表紙に描かれているバタ臭い子供たちが、まあ、夜の学校になんだかんだ集まっておっそろしい目に遭うんじゃなかろうかと、そんな感じで思っていましたのよ。
でも実際は「恐怖の学校」じゃなくて「恐怖症を治す学校」のお話でした。主人公の子供たちはそれぞれ厄介な恐怖症を持っていて、それにすっかり疲れ果てたご両親方が「うちの子を何とかして下さいませんか?」と望みをかけて夏の間の特別学校に放り込むわけなんですね。なんだか悪ガキ矯正施設っぽく聞こえますけど、どちらかと言うと雰囲気は病院に近いですね。自分の恐怖症に悩んで、自分から進んでやってきた子供もいますし。
SCHOOL OF FEAR…、その学校には試験は無く、またその存在もごく限られた人間にしか知らないという秘密の施設。学校の名前を人前で出すことはタブーであり、知る資格のある人間に伝えるときはちゃんと周りに人がいないかよく確認、ドアには鍵をかけて、ついでに隙間に布を詰めてしっかりと防音を施すほどの徹底ぶり。読者のハートを掴むユーモラスな場面の一つですね。
そしてめでたくこの学校に放り込まれることになったお話の主役は、男の子二人と女の子二人の四人の子供たちです。
とにかく虫が大っ嫌いなMadeleine(読めん)さんは虫恐怖症。常に殺虫剤を装備して、住むとこ行くとこにとにかく殺虫剤を撒きまくる!特にお気に入りは蜘蛛で、見つけたらテンションはMAXに。死ね!殺せ!ダメならいっそ私が死んでやる! 作中の絵柄ではかなり個性的な顔立ちをしていますけど、顔にかけてある虫よけのベールを上げると実は美人設定。なん…だと。
太っちょメガネのTheodore(読めん)は親族の葬式に参加して以来、死の妄想に取りつかれています。自分だけでなく家族の死についても敏感で、日に何度も家族の無事を確かめないと気が済みません。一つの手段として家族に「今日も無事でした」メールを送ることを強制。たまにウザくなった兄弟がメールで「俺、死んじまったよ」と冗談で返事をするも、「返事があるなら生きてるね。よかった」と微妙に論理的な思考ができるTheoくんだったりします。基本的にこのお話のダメ人間役。
スポーツマンタイプのGarrison(読めん)くんは、親に連れられてきた仲間と違い唯一自分でやってきた生徒さんです。イケメンルックスとナイスなボディを持つスポーツ万能な彼が、ただ一つ苦手とするのは「水」。大抵なんでも人並以上に上手い彼ですが、水泳なんてもってのほか、水に浸かるどころかシャワー、はたまた汗すらダメと来たもんだ。この完璧な俺が水恐怖症だなんて知られたら学校での人気に傷がついてしまう…!と日夜脅えながら暮らしていた彼は、夜中オヤジのPCを拝借して恐怖症を治してくれる学校の存在を突き止めます。何とか他人にこの秘密を知られる前に恐怖症を克服せねばと挑む彼は、一番の年長さんでもありリーダーみたいなポジションに納まります。まあ当然ですな。
最後の一人、Lulu(ルル…いや、ルールー?)は閉所恐怖症の女の子。世の中閉所が怖いと実に不便であり、おちおちエレベーターにだって乗れやしません。なぁに、エレベーターがなければエスカレーターを使えばいいじゃないの、え、無いの? じゃあ階段で…そっちは補修中!? 学校の課外授業での一コマですが、窮地に陥ったLuluさんは仕方なくその場に一人だけ留まる事を先生に申請。んな勝手なこと許されるわけねーだろと無理やり先生に連れられそうになりますが、先生を打ち倒してなんとか事なきを得ました。よかったよかった。んなわけねーだろ!と案の定親に泣かれてSCHOOL OF FEAR行きとなりましたとさ。
そんなこんなで集まった悩める仔羊たちは、各々の恐怖症を克服すべくカリキュラムを進めることになります。SCHOOL OF FEARで待っていたのはおばさん理事長が一人。あとは使用人と犬と猫という超少人数制授業に生徒たちは困惑。ついでにおばさん理事長の、四人の子供たちからの評価は総じてキチガイでした。フフフ…こいつはスリリングな授業が始まりそうだぜ…
んでまあ、変な学校での変な四人の共同生活がそこから始まるんですが、ごめん、時間かけすぎてよく憶えてねぇ。いやー、読めない単語も鬼のように出てくるし、ストーリーを覚えとくどころじゃなかったわホント。うん、まあそんなに授業するシーンは多くはなかった(と思う)から大丈夫だよきっと!
授業がほどほどに進んだ後に理事長おばさんが突然死して、学校の相続争いにお話はシフトしていくことになります。
突然やってくる悪の代理人!相続した暁には晴れて俺がお前らの先生だぜ!と悪人オーラを満載にして学校を牛耳ろうと画策します。それを阻止しようと奮闘する四人の子供たち。山奥作られた学校から、四人は力を合わせて何とか脱出せねばと、山あり谷あり、虫あり水あり閉所ありのアドベンチャーへとお話は展開していくことになりました。
そしてクライマックス、なんとか悪の代理人の企みを阻止し地元の保安官を引き連れてSCHOOL OF FEARに戻ってきた子供たちが見たものは…!? 死んだはずのおばさん理事長と悪の代理人と使用人その他もろもろ! 全ては仕組まれていたドッキリだったのです。 これには子供たちも苦笑いですね。
つまり不測の事態を装う事で子供たちが恐怖症に立ち向かわなければならない状況を作り、見事克服させるという学校の策略だったというわけです。
お話の締めは、「それではみなさんまた来年の夏に会いましょう」「(一同)!!?」「あら、ちゃんと小冊子読まなかったの?」 とオチがついて終了。ハハハ、ナイスジョー
続編が既に発売されているようですが、続きを読むかは現在絶賛未定でございます。なんかこの本との相性が相当悪いせいか、滅茶苦茶読むのに時間と労力がいるのよね…。客観的に評価すれば、対象年齢が小学生ですので簡単な本だと思いますが、個人的な経験から言うとめっちゃ難しい本でした。
まだまだ頑張りまーす。