優等生以上、フリョー未満な俺ら。2

優等生以上、フリョー未満な俺ら。2 (GA文庫)


優等生以上フリョー未満な俺らという作品の設定はもはや死んだ。
登場人物の女の子たちは、人間の女の子というよりすでに雌である。
萌え萌えうっふん一辺倒な話の内容は、読んでいる事が両親に申し訳なくなるレベル。



客観的に見れば見るほどロクな小説ではない印象しか出てこないのですが、頭で考えるのではなくワタクシ個人の心に「どうだった?」と尋ねてみますと「大変よろしゅうございますかと」と返ってきますので、ぼくはこの本をよんでおもしろかったなぁとおもいました。ぼくの頭の中の理性くんは「判断不能!その辺の面白くなかったライトノベルとの違いが判断不能!主の知能に異常の可能性!」とかなんとか騒いでいますが、常識だとか理論だとか堅苦しい事を言ってたら人生損しちゃうよ?
どうもこんばんは。本日のこちらは、不良を目指すも何故か周りからは優良児としか見てもらえない勘違いコメディ、「優等生以上、フリョー未満な俺ら。」の2巻でございます。
初お披露目である1巻では多少なりともこの「優等生以上の不良」という物語の成り立ちの部分について語ってくれる部分があったのですが、既にもう言いたいことは語りつくしたとばかりに2巻では物凄い勢いで棚に上げられます。いきなり作品のテーマを放り出して残りはいったい何をするのかというと、ひたすら女の子とイチャイチャします。始まって10ページでは「悠馬くんの浮気者ぉー!」とかイチャイチャします。120ページくらい進むと「あにきと一緒にお勉強ですぅ〜♪」とかイチャイチャします。終わり間近まで200ページくらい進むと「うぅ〜、これだから男はー」とかなんとかイチャイチャします。世界観が物凄く狭いです。
即ち他に逃げ場がないイチャラブ一点張りの窒息しそうなこの世界。そこが地獄となるか天国となるかは、あなたの性癖気持ち次第…
え、俺? ししゃもさんがいるから余裕ッス。自称不良少年である主人公くんと反対の、不良に思われがちな暴れん坊少女という役割を与えられているのがししゃもさんです。熱心に主人公くんにセクハラをするタイプじゃありませんから出番も少なめで、活躍する場もそうそうあるわけではない脇役ですね、正直言って。まあ脇役なら脇役らしく、場繋ぎ程度に出てきて場面を賑やかにしてくれなくもないので出てきても邪魔にはならないかなくらいは思っていますが、出てきたときの私の気持ちを言うならば
( ゚Д゚) フオォォォォォ!!
という感じであり正直とってもかわいいです。ししゃもさん、今日もでっけぇーー!!!(胸を見ながら)。 取り敢えず「暴れししゃも可愛いなう」にリツイートして…、おい、今回ツイート無ぇじゃねぇかコラァ!
あ、今さらですが今回のお話ですけど、ヒロインのお友達という外国からの留学生がやってきます。秘密にしておいてプラスになるほどこのお話は深くはないのでとっととネタばらししますが、このお友達は男と見せかけた女子生徒です。はい、読者への狙ったセクシャルアピール満載の新キャラで今回のお話は進んでいきます。お前わざわざ外国から主人公くんに惚れるためにやってきたんじゃねぇかとしか言いようのない安易なハーレム要員でして、まったく酷いもんですよ新キャラも…。この新キャラに点数を付けるなら…、まぁ90点といったところですかね。フフフ…でけぇ…(胸を見ながら)


もはや主人公くんの勘違い不良ウェイがまともに描写されることは今後一切ないのだろうと確信できますが、もし作者さんの良心が少しでも作品のタイトルを覚えていたら、今回悪役で登場したキャラの鉄平くんの事を参考にしてほしいと思いますね。
あいつすげぇよ…。最後仲間が全部やられて主人公くん達10数人に囲まれているのに、あっさりサブキャラにもやられちゃう雑魚キャラなのに一切臆することなく「サシで勝負だコラァ!」って戦い続けるんですよ…。そんで一人の少女が勇気を取り戻す代わりに、惨めなチンピラとして散っていくんですよそいつ…。作者から好感度を回復するようなフォローは一切無し。あいつぁ…あいつぁ完璧に不良として悪役をやり遂げやがったんだ…。鉄平くんが仲間に慕われている理由をしっかりと感じ取れた気がします。私の心の中で今回のMVPに輝いております。