ディスコ探偵水曜日 (上)

ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)


まだ本屋は閉まったままですが、ちょっと前に買っていたものが部屋から発掘されました。おお、すっかり存在を忘れていたよこれ。一括ドンと、上中下の三冊組の大ボリュームで刊行されています。こいつは読み応えがありそうだ。
本日からは舞城王太郎氏のディスコ探偵水曜日よりお送りいたします。
さてこのよくわからないタイトルなんですが、主人公の名前がディスコ・ウエンズデイで職業が探偵だからそのままですね。別シリーズでディスコ探偵木曜日とか金曜日があるわけではないので安心してください。たぶん。
ミステリー作家ながら何故か純文学のカテゴリーにも分類されていることもある不思議な作者ですが、その特徴は独特のドライブ感とも形容される癖のある文字運びにあります。へいへーい。
その例に漏れずこちらの作品もドライブ感をが味わえるのですが、なんというかすごい。
このミステリーがすごいの2009年版にランクインしたとかいうお話も聞きますから堂々とミステリーと言っても良いんでしょうけど、もはやミステリーだとか何かだとかを超越したナニモノかであり既存のカテゴリーの枠に収めることすらままなりません。まあその辺はいつものこととも言えますけど。
舞城王太郎氏がデビューしてから少しずつ積み上げていったものや作品毎に新たに繰り出されてきた発想なんてものを全て糧として、舞城王太郎を超えたスーパー舞城王太郎にでも辿り着いちゃったんじゃないかと思わされる強烈なパワーに超翻弄されながらワタクシはただ今楽しんでおります。
過去作品から慣らしていけば自分の常識を保つので精一杯になりそうなお話にどうしてなっちゃったのかなんとなくわかるんですが、初めての人が読んだらまったく付いていけずポカーンとするかもしくは発狂するんじゃなかろうかという気がします。きっとおもしろ体験が出来ますからぜひともチャレンジしてもらいたいですね!怖いもの見たさで読んでみると面白いかもよ!