むやみに分裂!!邪神大沼6

むやみに分裂!! 邪神大沼 6 (ガガガ文庫)


まさに今ホットな「もしドラ」をパクった表紙と、作中で連発されるKAGEROUの名前…。一年二年後に読まれることなんか最初っから考えちゃいない、いつだって発売された「今」を生きているのが邪神大沼。お手に取る時はお早めにと言ったところでしょうか。
邪神大沼も6冊目。毎度毎度楽しみにしているシリーズで御座います。
ああ、相変わらずたまらねぇぜこのコメディ。最初から最後までブレることなくブレまくっておられるという、要するにブレているストーリー展開がいつもの大沼クオリティを保証してくれています。この面白さを人に伝えることは非常に難しいです。とりあえず私が一番笑ったところを言ってみましょうか?一番最初の人物紹介のページで、説明部部長の本名が「本部偉造」と紹介されていた所です。ああ、伝わる気配が微塵もしない。俺は面白かったんだからいいんだよ! そう考えると他の大沼ファンとはファン同士と言えど話が合うことはなさそうな気がする…。
今回も大沼の女の子バージョンが登場します。お話の舞台は文化祭がメインです。主な事件として今度は大沼が分裂します。でもこれと言ってお話は展開しません。それが大沼。
今回のベスト残念で賞は勇者田中さんのキャラ崩壊に送られます。前回私のハートをキャッチした田中さんですが、恥もプライドもなく守銭奴に堕ちた姿に再び私の心はリースされました。
そして今回のベストエロかったで賞は52人の素っ裸の男に囲まれる羽目になった一条凛さん…を描いた絵師のIxyさんに送られます。シチュエーションがなんというか、奇跡です。それとあんなもん絶対思いつかねぇというあの天然っぽさ、作者の力も計り知れません。
思わずずっこけそうな終わり方をしましたが、私はあれ結構好きです。というかもう、何やられても大沼だからで許せそうな気がする。こりゃあ大変だ。俺って大沼が好きなのか。