【森浩美】家族の言い訳 (1日目)

家族の言い訳 (双葉文庫)
作者は作詞家なんですってよ奥さん。
短歌詠ってる人の小説は読んだことがありますけど、こいつは未体験ですな。
ちなみに作者はどんな作詞をしているのかというと、SMAP「青いイナズマ」、Kink Kids「愛されるより愛したい」etc…
なんか「え、知らなかったの…?」とか言われちゃいそうなくらいの気配すら漂ってくるなメンツですな。ハハ、ハハハハ。ブラックビスケッツとか懐かしい。
フレーズとか思い出せますけど歌詞と小説じゃ全然違うよね、どんな感じになるんだろう。短編集ね、まあ読めば分かるか。


「ホタルの熱」
母一人、子共一人で電車の旅…。たぶん行き先も無い旅…
あああぁぁぁ
可哀想だねぇ辛かったねぇと母子に感情移入すればいいのですか。出来るかコノヤロウ!
男共のだらしなさが辛い!なんでこんなに申し訳ない気持ちにさせられるのですか。
何で逃げた旦那の代わりに私がこんな思いさせられてるのだろう。どうしようもないよね。



「乾いた声でも」
えー私は今、最近旦那を過労死で亡くした奥さんの自宅にお邪魔しております。
旦那の先輩と未亡人となった奥さんが、旦那を悼んで故人の思い出話をしているようです。
過労死の原因は会社でのストレスのようですが、どう見ても奥さんの身勝手さも致命傷になってます。
もし自分が女性なら身の振り方を見直す気持ちにでもなるんでしょうが、立場的に近いのは死ぬ側です。ぷるぷる震えるしかありません。
もう連続で針の筵に座らされてるような気持ちだ。



「星空への寄り道」
このご時世に仕事を無くす話はキツイって!
ついに針に貫かれた感じです。
会社興して景気良くなってバブル弾けて何にも無くして、ふと立ち止まって久しぶりに一息吐く…。少しの寄り道…。
いや、まだ自分走り始めたばかりだから寄り道と言われましても…。休息じゃなくてただの脱落になってしまうよ。共感にはまだ早い話だ!



「カレーの匂い」
おお、働く女性だ。今まで哀しい女性と情けない男ばかりだったから頼もしいね。
でもバリバリ働くのは良いけどちょっと夢が無さ過ぎね。このまま仕事で人生終わっちゃっていいのかなぁ、なんて気持ちも良く分かるね。うわぁ、息苦しい。
そして相変わらずだらしない男共。女性陣の会話は胃にくるくらいの皮肉の応酬だ!根が暗過ぎだよ…。イヤン。


〜〜〜〜
作者が男って信じらんない。ドSよ!作者はドSよ絶対!
イイ男ナッシング。見習いたくない大人ばっかりだ…。
〜つづく