美女と竹林 (1日目)

美女と竹林 (光文社文庫)


この作者について少し通ぶったふりをしたいなら、この本の事を「小型化した森見登美彦さんちの六男坊」と言うといいでしょう。もちろん嘘さ。
昨年は作者さん原作のアニメ「余剰神話大系」が文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞なんてものを受賞したり、「ペンギン・ハイウェイ」がなんか日本SF大賞を受賞したりとなかなかホットな一年となっていました。私も作者さんのまだ見ぬ著作に出会う事を楽しみにしているものです。
さて本日のコチラの本ですが、どんなモノかろくすっぽも調べずにわーいと作者の名前に釣られて買ってはみたものの「なんだろうこれ」と思わず呟いてしまうようなシロモノでした。物語と言うには内容に作者の身の回りの事が書かれているし、エッセイと思うには妄想ばかり書かれているしでモヤモヤしていましたが、これはまんま作者のブログのノリじゃん! やったねスッキリだ。
語り口も小説時のスタイルとは違うブログスタイルとなっており、一味違う風味の作品となっております。しかし変わらないのは女性の影。タイトルが美女と竹林の通り作者さんが竹について無理矢理語ってはいるのですが、美女の方についてはどういうわけか出し渋りしている状況です。まだ読み終っていないのでその内出てくるかもしれませんけどね。
あまりに妄想と脱線が激しい進み具合ですけど、今までの小説の元ネタと思われるような事もちょっと出てきたりしてニヤリとしたり。例えば明石さんと聞くと四畳半神話大系のヒロインを思い出しますね。小説では美女でしたけど、現実では男でした。作者さんの友人との事。女性の影がとことん消えていく。
まてよ、確か作者さんは少し前に結婚されたんですよね。そんで確かそのときブログで報告してたんですけど、竹を切ったら女性が出てきてその人と結婚したみたいなようわからん事が書いてあった気がする。竹です。
オチか! もしかしてこの本のオチは結婚報告か!?