超自宅警備少女ちのり

超自宅警備少女ちのり (GA文庫)


――自宅警備員とは、その名の通り自宅を警備する職業に就いている者の事である。
ひきこもりやニートの悲哀を書いたものと言えば、「NHKにようこそ!」ですな!ひきこもりニートの佐藤君の元にある日突然美少女がやってきて更生の日々が始まるという夢とファンタジーに溢れた物語ながら、作者の実体験が十二分に盛り込まれた内容に乾いた笑いが止まらなかったもんです。あれ読んだとき大学生でしたからなぁ…佐藤君と同じ状況になろうと思えばなれるから、リアリティ抜きにして真に迫ってきました。自分には更生してくれる美少女は恐らくいないだろうしもっとヤバイぜ!てな感じで。


事実、作者のエッセイ「超人計画」はノンフィクション版「NHKにようこそ!」みたいな話になっていて
佐藤 → 作者
美少女 → 脳内彼女
と役柄が変わっており悲惨さアップ!夢も希望も無くなってました。
なのにあとがきで結婚しましたとか報告が載ってるあたり、この世の不条理さを良く表していると思います。


OK
で、この自宅警備少女ちのりはその女性版きたね!って思ったら高校生やってるらしいじゃないの。
( ゚Д゚) そんなの自宅警備員じゃないやい!せいぜい自宅警備アルバイトだ!
でもタイトルで自宅警備"員"とは言っていないと気づく。くそぅ、なんて罠だ!


とか思ってたのも今は昔。
序盤からフルスイングで別方向に飛んでった。
確かに自宅警備員だった。めっちゃ力技だった。目をそらしていたあらすじは何一つ嘘を吐いてなかった。
いろいろスッゲェ!


表紙の絵がただのコスプレでない世界でした。