【仁木英之】鋼の魂 僕僕先生

鋼の魂 僕僕先生 (新潮文庫)



美少女仙人とニート青年の羨ましくてけしからん諸国漫遊を描いたシリーズ何作目かようわからんやつ。あ、6作目ですか。
( ゚Д゚)  まぁなんていうの?いつもどーりさ!
まるで実家に帰ってきたかのような安心感。ページを捲れば1作目の頃と変わらぬ二人がお出迎えしてくれるって寸法よ。シリーズものだけど宿敵!とか幻の秘宝!とか追い求めているものは特にないので、サザエさん時空のような日常のループの如く、僕僕先生は相変わらず師匠のままで王弁はいつまでものんびりしているヘタレ野郎なのです。物語が長くなれば旅の仲間もだいぶ増えまして、平穏時の日常は変わらないけれど気づけばだいぶ賑やかになってきた印象があります。
さて今回は新キャラのおっさん暗殺者と美貌の剣士の、なにこれ新シリーズでも始まったの?と勘違いしそうな二人の活躍がメインのお話です。古の神の秘密を探るよう王から密命を受け、暗殺組織の中でも腕利きの宝探し人のおっさんが難解な依頼へいざ出発!道中秘密を探る内に危険な目に合うこともしばしばで、中でも命辛々切り殺した武人の娘から恨みを買い付き纏われるハメに。憎いが腕前では敵わぬゆえと付いてくるだけの美貌の娘と、どうなっても知らんぞと密命を遂行するおっさんの奇妙なコンビがここに完成。なにこのあざといシチュエーション。美少女仙人とのイチャイチャ道中も大概にせぇよと言わんばかりのあざとさだったのに、新たな燃料を投入してくる甘々地獄に私は大変満足であります。というか旅の仲間でもう一人の男である劉欣にもロリ娘の嫁が出来ていてラブワゴン状態になってますな。羨ましくないとは口が裂けても言えません。
いいんだよ…僕僕先生はいつだって甘々でいいんだよ…。