キミとは致命的なズレがある (1日目)

キミとは致命的なズレがある (ガガガ文庫)


今日もガガガ文庫よりお送りいたします。
ちょっと昔に記憶喪失になった経験のある主人公くんのお話と聞くと、その空白にどんな都合の良い過去を押し込むつもりだコノヤロウと思ってしまうのは、僕のライトノベルに対する個人的な偏見です。もう秘められた力とか覚醒し放題に出来そうじゃないですか。
取り敢えずそんな感じの導入部分から始まりまして、少しカッコつけたがりな高校生くんに若干の気恥かしさを感じながら現在続きを読んでいます。まあ、今のところ普通の高校生が友人たちと普通に駄弁りながらふつーに生活しているだけのお話です。
んでまあそうこうしているうちに主人公くんがみかんを踏みつけて転んで、気を失って若干の記憶もすっとばすと、それ以来「見えないモノが見える」ようになりました。きたぁ、これは秘められた力が覚醒して戦闘っちゃう予兆としか見えませんな!どうしてオトコノコは直ぐに戦いたがるのかしらね。
さてこのまま戦闘パートに突入ですか、と思っていましたが、そういえばタイトルって何を意味しているのだろうとふとここで考えました。「キミとは致命的なズレがある」と言っていますが、キミって誰なんでしょうね。そんでその誰かとは誤解が生じているという。ハテ、思い当たる人物が今のところ見当たりません。どういうことでしょう。
よくよくお話を見てみると、至る所に「何か仕掛けてるな」と思わせられる個所があるのです。実際主人公くんと友人の間で、勘違いによるBL騒動が早いうちに描写されました。この誤解は直ぐに気が付きますし騒動自体はあっという間に納まるのですが、これは作者からの先制ジャブではないでしょうか。これから本格的なフックが飛んでくるに違いありません。まさか勘違いは既に始まっているッ…!?
精神医学の話から二重人格の話題を出してきたりとか、主人公くんの過去を想像させるようなめちゃくちゃ怪しい通り魔が出てくるとか、違和感を隠すどころかワザと強調してるとしか思えない出来事がほんとうにいろんなところに散りばめられています。な、なんだ、何を勘違いしているというのだ俺は!?
こいつは本気でミステリアスになってきました。ほ、ほう、面白くなってきたじゃない。