シフト3―世界はクリアを待っている―

シフト〈3〉世界はクリアを待っている (電撃文庫)
ナニー!最終巻でもなんでもないだとー!
3ヶ月連続刊行だったからてっきり完結しているものかと思っていたのに…
…なんてこった
続きが気になってしょうがないじゃいか!


はい、というわけで5日間続いたシフトシリーズの感想は今日で終わりです。
最後に世界がクリアされる事を信じて読み始めましたのですが、まさかの「づづく」で一人相撲状態であったことが発覚。ちょっとハズカシイじゃない。
でもいいんですよ、面白かったから!むしろまだ続きが読めるからOK?ですかね。

中世ファンタジーが今も活発であるTVゲームで培われた日本独特っぽい世界観のストーリー、ゲームっ子だった者には馴染み深いものです。そして王道的展開は外さずに予想を次々と外してくる展開の巧さ。過去の日記に書いた展開妄想なんかせせら笑うようにさらに上を行きながら、同じ着地地点に降りてくるどころかさらなる跳躍をしていってしまいました。この先どんな世界を見せてくれるか楽しみでしょうがない。
現実世界では、高校生という微妙な時期での不安や友人やクラスメイトとの衝突を通して心の成長を描く青春劇。そこに割り込むシフト世界は、夢から覚めて現実を知り大人になる予定の子供たちの最後のユートピア。犯罪上等で治安最低なのに何いってんのって感じですがこの世界の根本にあるルール「死んだらシフトの世界の事を忘れて戻ってこれない」が醸し出すゲームっぽさを皆解っているに違いない。だからこそ四露死苦上等の凄い名前を自分に付けられるし、エターナルフォースブリザード級の最強技だって堂々と使える。将来ふと当時を思い出して、寝る前にゴロゴロ悶えたり、突然奇声を発したり、頭を壁にガンガンぶつけたりしたくなるかもしれない。けど、巨大な剣を振り回し、炎を召喚するあなた達は今とても輝いてます。

魔王が世界を恐怖に陥れる、勇者が現れて魔王を倒す、世界は平和になる。このありきたりな展開はホントは一番面白いハズなんですから。結末より旅の道中のほうが付き合い長いんですから、王道的展開のままで彼らが活躍していっても断然OK。あっと驚く衝撃の結末が無くったって大丈夫。
でももし、最後であっと驚かせてくれたらもっと嬉しいかな。
というわけで続巻待ってます。