オイレンシュピーゲル弐

オイレンシュピーゲル弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!(2) (角川スニーカー文庫 200-2)
全身機械で全身凶器の特甲児童、ケルベロス小隊シリーズ2作目。
一冊丸ごと一つの事件を追いかける長編となっております。相変わらず治安が最低の街で、警察組織は実に過激です。
こいつらの捜査には制圧と鎮圧しかないのかと思いましたが、物語のスポットが当てられてるのが武力部隊なんでしょうがないんですね。
それに今回は7つのテログループが同時に動くというトンデモ具合。どんだけヤバいかもはや分かりません!最初っから最後まで爆薬が詰まったこんな展開、私はギャーギャー叫びながら頭抱えて蹲りたくなりましたが、事態の収拾をするため現場に向かう遊撃部隊がなんと勇ましいこと。
そして息つく暇なく訪れる危機が凄まじい。凄まじすぎて作者があとがきで「遊撃小隊の誰かがいきなり殉職するんじゃないかと心配になったり」と制御困難だったことを暴露。"死に至る悪ふざけ"(オイレンシュピーゲル)の主題の下、一番悪ふざけしているのは作者だったと確定です。
そんでもって物語中にちらちら出てくる紫・青・黄の飛行部隊。きましたか、スプライトシュピーゲルで活躍中のあの方達と交錯する時が!
時代が違うとかパラレルワールドとかじゃなかったわけですね!
どういう風にスプライトシュピーゲルで書かれるか楽しみになってきました。