HOW TO TRAIN YOUR DRAGON (7日目くらい)

How to Train Your Dragon Book 1


ゴールデンウィークの力ってすげー!
長期休暇を大いに利用してえいごの本を読み終わる。本を開いてからだいたい2週間、時間がなくて放置してた日を差っ引くと1週間ほどで読めたことになります。前回まで1ヶ月かかってたのに比べるとなんというスピード…。本気で洋書を読もうと思ったら、毎日が日曜日のニートになるしかねぇなこりゃ…。あー会社行きたくなーい。
おっといけない、辛気臭くなってしまった。
本日の本はこちら、「HOW TO TRAIN YOUR DRAGON」。2010年に公開された3Dアニメーション映画の「ヒックとドラゴン」の原作でございます。ちなみにガチの原作なので文章は全部英語でござんすよ。
ドラゴンの出てくるファンタジーとか読んでみたいな…とか思って手に取った私も満足の面白さ。児童文学作品なのでそんなにハードな展開はありませんが、だからと言ってワクワクしないわけじゃありません。気弱なバイキングの少年がドラゴンに立ち向かう立派な人間に成長するお話は、正統派の胸が熱くなる面白さでした。いやー、どうやら映画の方も出来が良いらしいし、なんだかお兄ちゃん3Dアニメの方も見たくなってきちゃったよと公式サイトで予告編を見てみるとほとんど別物じゃねーか!?と驚く。
(*´д`*)  あ、でもカッコよくなってて面白そう…
どうやら原作と映画ではだいぶ設定が異なるようですが、予告編を見た限りでは映画はアクションやシリアスが強化された迫力のある絵に仕上がっているようです。映像化する上でこの改変は全然ありじゃないでしょうか。主人公の相棒のドラゴンは、映画だと象みたいに大きくて背中に乗れるようですが、原作だと中型犬くらいで逆に肩に乗っけられるくらいに小さいですし。あと相棒は映画だと激レアドラゴンっぽいんですが、原作だとそんなブランド品じゃなくて初心者におすすめの平凡なドラゴンでした。これじゃむしろ、原作の方が面白いのか?っていう疑問すら湧きそうだ。
うるせー!そんなモンに頼らなくても、実力のある奴は勝ち上がれるんだよ!とまるで啖呵を切るように、気弱なバイキングの少年(ここは変わらず)は己の力のみで道を切り開いていく、そんな成長物語でした。
まず主人公は自分のドラゴンを捕まえる儀式に参加するんですが、ゲット出来たのは普通のドラゴンの普通じゃなく小さいやつ。例えるなら他のやつらはギャラドスカイリューを捕まえたのに、自分はポッポ。別にお話の最後にピジョットに進化するわけでもなくそのままです。
あと主人公の少年はドラゴンの生態を長年観察したことにより、絶えたと思われていたドラゴン語を喋れるという特技を持っています。オイオイ、それじゃあドラゴンの訓練で他を圧倒するチームワークを見せるってことだな!と思いましたがそんなことは全然なく、古くから伝わるドラゴン訓練のセオリー「大声で怒鳴れ!」を無視した育成で、主人公のドラゴンは見事なゆとりドラゴンへと堕落していきました。そうこの主人公、自分のドラゴンの助けは借りずに、自分の力だけで部族の中で後々活躍するんですよ。すげー、なにこいつ。弘法筆を選ばずどころか筆すら使ってないぞ。
そんな気弱に見えて隠れマッチョな少年と、自分勝手でプライドだけは高いドラゴンの、友達のような関係のお話が続いていきました。このバイキング族が従えるドラゴンは大きくてもトラぐらいのサイズで、主に魚とか取ってこさせるのが目的らしい。狩猟のためのパートナーといった世界観が見えてきて、なるほどドラゴンの目的もそれに合わせて変わってくるのかと面白い内容でした。ドラゴンを使ってドンパチやるのが全てじゃないですよね。
えー、でもドラゴンってやっぱりデカくて狂暴じゃなくちゃヤダー!なんて、やっぱり心のどこかで物足りなさを感じることもあるかもしれませんがそっちも大丈夫。バイキングの部族はトラとか豹とかくらいの大きさのドラゴンしか持ってないのに、ゴジラくらいのドラゴンが村を襲いにやってきますから。
あ、これはこの村終わったなと直感で思いますが、ココはあのドラゴン語が喋れる少年がね、活躍するわけですよ。絶望の中に見えた一筋の小さな光。手に汗握る興奮の展開ですね。え、相棒のちびドラゴンはどうしたって?あいつ速攻で逃げたよ。(マジで)
まあ、流石にそのまま終わっちゃ酷すぎるのでちびドラゴンも活躍しますが、最後の最後まで「あ、こいつ完全に育成失敗したな」としか思えなかったドラゴンが、他のドラゴンにはない心を持って主人公の少年に応えてくれた場面はかなり心に沁みる展開でした。簡単そうな内容の本なのに、話の作りが上手いなぁ…としみじみ。とても面白うございました。
しかしまだまだ簡単には英語の本が読めませぬ。さーて次だ次。いつか洋書が気楽に読めるようになることを夢見て、夢見て、まだ夢見てる状態ですが、最近なんか本当に読めるようになれそうな気がしています。ちょっと自惚れ。