【荻原規子】RDGレッドデータガール 星降る夜に願うこと

RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと (カドカワ銀のさじシリーズ)


RDGレッドデータガールの6巻でひとまずこのお話は終わるようです。最終巻。
今のところ6巻の文庫版は出ていないのでこれだけは単行本です。いい機会だったのでKindle電子書籍版で買ってみたのですが、前巻の文庫版より単行本だと3倍高いんですね。紙の書籍ならともかく、電子データじゃほとんど違いも分からなくて値段の差が実感できんぞ…。古くなると値引きされる…みたいな感じで納得しとけばいいかな…。
さてとうとう最終巻となったわけですが、お話の方は特に急かされてるとかそういうのはなく、なんだかいつも通りのんびりした展開で進んで行きました。学園祭が終わった直後からのスタートです。さっそく立ちはだかる敵は学校一の秀才 高柳くん!またお前かよ!こいつに諦めの文字はないのか、徹底的に叩き潰さず僅かでも回復する余地を残す限り何度でも立ちはだかってきそうな気配がぷんぷんします。こんなに根性がある子だとは思ってなかった…。
あれだけ下準備をしても勝てる気配が微塵もしなかった高柳くんですので、正々堂々正面から挑んでいった今回は万が一も起こらず結果は言わずもがなです。あいつの見事な散り様を、私はいつまでも覚えておきましょう。
学園祭も終わり、次第に学年テストへと生徒たちの意識も移り始めます。さらにその後にはクリスマスパーティーなんかも企画されているようでして、イベント事はまだまだ事欠くことはなさそうですね。いつまでも変わらない学校生活が描写されていきますが、あれ、世界遺産とかどうなったん?なんか人類滅亡の危機とかあって、それを避けるためにいろいろやるらしいですけど、そもそもどうしてそんな事態になるのかまだ分かってないよ?何千年も時を掛ける姫神さんの秘密とかもまだやってないッスよ?
どうやらその辺は全部スルーするらしいので、深く追求するのはやめときます。あくまでメインは泉水子さんや深行くん、真夏くんや真響さんの内面と彼ら彼女らの成長を描く事なのでしょう。見知らぬ人と関わることが鬱屈の対象でしかなかった泉水子さんはみんなが振り向くような少女へと変わりましたし、誰に対しても自分の本心を悟らせなかった深行くんは泉水子さんと苦労を分かち合うことで見違えるような成長を遂げたと思います。というかこの二人といい、この二人の両親といい、みんな有能過ぎて少し手加減しませんかと思うほどです。しょっちゅうぼこぼこにされた高柳くんだってそーとー優秀なんだよ?アルジャーノン好きなんだよ?
まあそんなことも関係なくお話の方は終わりで、まだまだ泉水子さんの生活は続いていくといった締め方になりました。人類滅亡はするかしないか分かりませんが、ラストはラストで別方面で盛り上がりを見せて幕が下ろされます。それは泉水子さんと深行くんの二人に関する事なのですが…、詳しく書くような無粋な真似はよしましょう。毎度お馴染、そんな時は心から漏れてしまった私からの叫びで締めくくらせて頂いております。


( ゚Д゚)  あまーーーい!!