THE EMERALD ATLAS (70日目)

The Emerald Atlas (Books of Beginning)


読まなかった時間を差し引くのも面倒になりました。気合を入れて読んだり読まなかったりしながら進めること早二ヶ月。8月の頭から読んでいたこの本も10月を迎えてようやくエンディングに辿り着くことが出来ました。つかれた。
読み終わるまでに調べた英単語も電子辞書の履歴によると981種類ほどあり、単語帳が一冊ほど出来てしまいそうな分量を前に改めて気が遠くなりそうです。何度も言うようですがこちらの本は特別難しい本というわけではなく、ごく普通の外国の少年向けのファンタジー小説なわけでして、それでもこれほど頑張らねば読みきれないのはいったいどういうことだと自分を責めるべきか社会の理不尽さを嘆けばいいのかと若干の錯乱状態へとなっていたりなっていなかったり…
( ゚Д゚)  こまけーこたぁいいんだよ!! やっと読み終わったぜいゃっほーぅ!
そうなんですよね、細かいことはいいんですよ。もう理解できない部分とかてきとーにとばしてましたからね。まるで小学生並みの読解能力に落ちたかのような自分がありありと分かるのは不思議な体験ですよ。国語の授業で「この少年はどうしてこんな気持ちになったのでしょう?」なんて問題が出される理由をいまさら納得するほど考えさせられるとは思わなかった。英語になると全然人の気持ちが読み取れなくなります先生!日本語でやる国語の授業の大切さを改めて実感しました!
さて、どうでもいいことはその辺にしておいて、「エメラルドアトラス」のお話です。
この物語はたぶん3部作ぐらいの分量になると思われまして、その第一弾がこの本のようです。お話の始まりは主人公となる姉、弟、妹の3人姉弟が怪物に襲われ両親と離れ離れになるところからですが、両親はその怪物の襲来を予期していた節があり、なにやら深い陰謀が序盤から見え隠れしています。まだ幼い姉弟は知る由もありませんが、実は世界を破滅させる力を持つ3冊の古文書を巡る争いに巻き込まれていくのであった…みたいなお話になるというわけです。そんで古文書の1冊目「アトラス」を争奪するのがこの本のお話だったから、残りの2冊で本が1冊ずつ出て3部作にでもなるんじゃないかなーと思いました。
「アトラス」の力で時を越え場所を変え、命がけの大冒険へと無理やり繰り出す羽目になった3人の運命は休むことのないピンチの連続だらけでした。しかもギャグとかほっとんどないのよね。割とシリアスな危機ばかりでみんな傷だらけだし、しょっちゅう死に掛けるし、中には腹から矢が突き出した子もいました。過酷すぎるだろ…。
どこまでも続く息を吐かせぬ緊張の連続と、それでも最後に一番のクライマックスを持ってきてしまう物語的にはおいしいんだけどまだこの姉弟をいじめ足りないのかこの外道ー!という実に素晴らしい組み立て方をされている物語で満足度はなかなかのものでした。
締めのハッピーエンドを掴むまでの道中が過酷であるほど、終わりでの温かさがより引き立つってものです。ご安心ください、最後は胸のすくような爽やかで優しげなエンドロールが待っておりますので。
うん、そりゃそうだよね。まだ後2回は同じ目に遭わなきゃ続編が出せないものね。あれ、やっぱりこの姉弟の未来は暗い?
しかしひとまず僕の冒険はここでおしまい。いやほんと、見ているだけなのにつかれた。