郵便少年

ほっと文庫 郵便少年


なんでしょうかこれは、箱に入っています。ほっと文庫というものらしい。
中には短編小説一冊と入浴剤が入ってます。お風呂でhot、ストーリーでホッと、がコンセプトだそうな。ちょっと面白商品。全国のドラッグストアとかスーパーマーケットでも買えるらしいです。私は書店で見つけましたけど。物語に登場する色と香りを入浴剤で再現して楽しめるそうです。短編小説の方は31ページほどと短く、食後にお風呂が沸くまで一休憩するくらいにちょうどいい分量です。
作者の森見登美彦さんが好きなので買ってみました。お話は小学3年生の主人公くんが自前の郵便屋さんをやるというもの。子供のごっこ遊びですが、一人の偏屈なおばあさんと交流するきっかけになります。自称宇宙人のおばあさんと、ついでに自称宇宙人のクラスメイト、宇宙人に囲まれた主人公くんは宛先が火星のお手紙を受け取る事になります。短いお話しながらも、火星に手紙を届ける方法を探す結末はロマンがあり、ホロリと涙がありとなかなか良いものでした。
ついでに入浴剤の方も試してみるかと、お風呂に投入。すると湯船が綺麗な薄い緑色に染まり、ほのかに香りも漂ってきす。森の香りらしいですがどう嗅いでも入浴剤の香りです。ついでにイメージカラーの緑色ですが、作品はあまり緑とか森とか関係がなく、むしろ少年が魅せられた郵便ポストの赤、または火星の赤の方がピッタリじゃないかと思ったけど気にしない。森見登美彦の森とかなんでしょうきっと。
お風呂でさっぱりした後、このお話の少年に想いを馳せます。どうやらこのお話は別作品、ペンギンハイウェイのちょっと昔のお話らしい。まだ文庫化してないので読んでいませんが、それならまた後で逢いましょうねと心に刻んで、しばしのさよならですね。