優等生以上、フリョー未満な俺ら。

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)


優等生じゃないけど不良にもなれない半端ものな俺ら、なら状況がすんなり分かりますが、その逆を行くタイトルでどういうものかとふと考える。
オラッ!オラッ!なにガンくれとんじゃワレェ!とか言いながら、肉ばっか食ってんじゃねぇ野菜も食べろオラ!カンはカン、ペットボトルはペットボトルで分けて捨てるところがあるだろがオラ!みたいな感じの事を言うのだろうかと思ったらだいたいあってました。
く、くだらねぇ…と正直思いますがそんなノリは大好きです。そんな私の期待に応えてだいたい予想通りの主人公君でひとまず笑いました。んだコラァ!とか言いながら何故か委員長とかやってます。そして一通り笑った後気になるのは、不良を目指してるのに何でそんなに優良児なのかというところ。そんな私の疑問に対して、主人公君は自分の目指す不良道というものを語ってくれました。
「不良というのは、誰よりも強く、逞しく、自由で!そして仲間を何よりも大切にする、一本筋の通ったヤツのことだ!」
( ゚д゚) やだ…カッコイイ…。
なるほどこれは古臭いが良き時代の不良像じゃないですか。そして自由!これか!これがアウトローの原因だな!自由を求めれば何かと体制とぶつからざるを得ないこともあるでしょう。なるほど納得。主人公君の不良の心意気は理解できました。クラスの女生徒に密かな人気がある描写がされますが、そりゃそうでしょう。逆に男子生徒の妬みに共感できないのも珍しい事です。アンタ達と荒鞍くんは違うのよ!
ただ、そんな不良物語なのに何故かお話は飯を食うことばかりで、若干作者さんのストーリーテラーぶりに天然の気配を感じました。いや、肝心の不良道はどこへ行ったのとは思うけど、作者さんもワザとやってる訳じゃない気がするのよね…。
あと作中のキャラ、ししゃもさんがかわいいです。本人は否定していますが言動の荒さから不良にみられているという、主人公君とは対称ととなる人物ですが、この方が私の琴線に軽く触れましてね。まあ別に出てこなくてもいいですけど出てきても邪魔じゃないかなくらいには思いますが、出てきたときの私の気持ちを言うならば
( ゚Д゚) フオォォォォォ!!
という感じであり正直とってもかわいいです。あとでけぇ…(胸を見ながら)。これはもう俺も倒しに行かざるを得ないようだな…、取り敢えず「暴れししゃも可愛いなう」にリツイートしておこう…。
続きが出るなら、主人公君の不良道の場面をもっともっと増やしてほしいですね。まあ取り巻きの女の子たちとキャッキャウフフするのは不純異性交遊として不良と見なせなくもないので、それでもいいのかという気もなんとなくします。意外と隙がない設定…!?