【宮沢賢治】銀河鉄道の夜 (1日目)

銀河鉄道の夜 (角川文庫)


明治の中ほどから昭和の初めまでに存命しておられた、童話作家宮沢賢治さんの本でございます。表題作の「銀河鉄道の夜」のほか7つの短編が入った短編集です。
たまには俺だって真面目な本を読んだっていいじゃない。
あ、なんかそろそろ宮沢賢治とか読みたいかも!とふと思ったので一番名前に馴染みのあるこの本を選ぶ。読んだことないですし。
そんでまあ、肝心の銀河鉄道の夜は最後に順番が割り振られているようでまだ辿り着いていません。その他の短編7つ「おきなぐさ」「双子の星」「貝の日」「よだかの星」「四又の百合」「ひかりの素足」「十力の金剛石」を取り敢えず本日読み終わりです。
軽くホイホイと1つ目の「おきなぐさ」を読んでみたところ、さっぱり状況がわからんかったですよ。すぐさま冒頭に戻って改めてじっくり読んでみると、アリが平気で日本語を喋っていて、ひばりが普通に世間話に加わっていました。なるほどさすが童話作家、擬人化レベルが高すぎて思わず戸惑ってしまったじゃないですか。気持ちをだいぶ切り替えて読む必要がありました。OK、今度は大丈夫さ。
70年とか80年も前の作品が収められた本ですが、仮名遣いなんかは程よく直されていて特に苦労もせず読めるようになっているようです。ただ読んでいるとお話の中の元ネタとか時代背景とか、これはちょっとばかし基礎知識を入れておかないとそっちは苦労しそうだとは思いましたけどね。例えば大烏とサソリが空の彼方からやあやあ言いながらやってきていきなり殺し合いを初めて人間の双子に仲裁されるとか、なんだこのシュールの極みみたいな謎の状況はとか正直思うんですが、登場人物たちの配役が星座だって思うと空から飛んできたところだって不思議と納得できるもんです。逆にお釈迦様が法力とありがたい教えで人を導いていたとしても、なんか偉そうな光るおっさんがやってきて説教してやがるとか思っちゃったりすることもあるわけです。全体的に宗教観的な香りが漂うぜ。
あとは銀河鉄道の夜だけを残して今日はおしまい。