もう誘拐なんてしない (1日目)

もう誘拐なんてしない (文春文庫)


もう誘拐なんてしないだなんていっぺんやってみないとわかんねーのかこのアンポンタンは、という感じのしょうもなさと微妙な笑いを感じさせるこのタイトル。実によくこの作者さんの作風を表していると思います。
どうもこんばんは。ただいま巷で話題の東川篤哉さんの、別にこれが話題になってるわけではない「もう誘拐なんてしない」よりお送りします。本屋大賞とか受賞して今ニュースになってるのは「謎解きはディナーのあとで」のほうだ。
さてこちらのお話ですが、若干天然の気がある主人公の大学生が、たまたま道端で天然ボケの女子高生を助けることになり、よくよく話を聞くと実はヤクザの組長の娘だという事が分かってギャース!という感じの始まりとなっています。まあそのあと病気でワケありの妹が女子高生にいることが分かって、治療したいけどお父さんがお金を出してくれないの…→ならしゃーない俺が一肌脱いだるわとでっち上げ誘拐を計画するという感じで本題へと移って行くわけです。ここの主人公くん、ちょっとカッコいい。
やべーよ妹のために悪ふざけしちゃいましたで済まそうにもヤクザはやべーよとハラハラしますが、ちょうどその頃に若干天然の気があるヤクザの組長が病気でワケありの娘を治療する気まんまんになっているため、別に失敗しても問題無さそうな展開に。これならお母さんも安心ですね。
あとは天然ボケのヤクザその1とか天然ボケのヤクザその2とか天然ボケの姉さんとか天然モノがいっぱいでてきて、別に失敗しても問題ない狂言誘拐劇が始まりました。


ああ、たまらねぇ…。絶好調だな作者さん。