【神林長平】アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (1日目)

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)


こちらは正体不明の異星体と人類との戦争を描く、戦闘妖精・雪風シリーズの3作目となっております。主にお話で焦点が当てられているのは戦闘機同士のドッグファイトです。主役は空軍ですね。
シリーズ一作目「戦闘妖精・雪風」の刊行はなんと1984年。二作目の「グッドラック―戦闘妖精・雪風」はその15年後の1999年に刊行。三作目の「アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風」はさらにその10年後の2009年というものすごーく長いスパンで刊行されいるシリーズでございます。
あまりに時間が経っちゃってるせいか、一作目の「戦闘妖精・雪風」はその後改訂が加えられて「戦闘妖精・雪風(改)」として2002年に生まれ変わったりしています。今普通に売られているのはこっちのバージョンですね。
さて、SF作品を読むとき気になるのは、あまりに古い作品だと作中の未来技術が現在ではもう時代遅れになっちゃってたりしないかと心配になる事ですね。作中でスゲースゲー言われている技術が今では笑い話にしかならないようでは興醒めしちゃうってものです。このアンブロークンアローは一見さんお断りの問答無用な続き物ですから、もし興味があったとしても一作目から読んでいかないと内容がさっぱりわかりません。雪風シリーズの最新作は最近刊行されていますが、一作目は改訂されたとはいえ27年も昔の作品ですから技術的描写の劣化は気になるところ。そこんとこどーなの教えてー!という感じでございますね。
私はだいたい5年くらい前に戦闘妖精雪風(改)の方を読んだのですが、20年という古さを全く感じさせない内容であったと覚えています。というか作品の戦闘機描写があまりにリアル寄りであるため、軍事関係がさっぱりな私では古いも新しいもわからなかったというのが本当のところですけどね。まあ実際の戦闘機だって10年とか20年運用するらしいですし、まだまだ現役の範囲内ですよきっと。
さーて、あと問題なのは刊行期間が長すぎて前の内容をすっかり忘れているってことかな!(ある意味お約束だね!)