【京極夏彦】豆腐小僧双六道中 ふりだし(1日目)

文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし (角川文庫)


妖怪に関する蘊蓄と本の分厚さに定評のある京極夏彦氏だ。あと指貫グローブ。
この作者の有名な作品と言えば百鬼夜行シリーズ(京極堂シリーズ)の一つ、「魍魎の匣」でしょうかね。取り敢えず私は魍魎の匣が人気なのを知ってから作者を知った質です。昔実際に読んでみたところ噂に違わぬ面白さで心底驚きましたが、前作だから若干仕方なくという気持ちで読んだ姑獲鳥の夏は「ああ、これから読む魍魎の匣がたとえ駄作だったとしても、これに出合えただけで悔いはない」とこっちの面白さにも驚いたことがあったとかなかったとか。そんでなんだかんだ言ってそれ以来ご無沙汰だったりする京極夏彦氏。
そんな私ですが最近見掛けたこいつについ興味を引かれてしまいました。表紙に姿も載っている、豆腐小僧という名の妖怪が主役のお話のようです。
古今東西、日本には様々な妖怪がいる事は知っていますが、姿形や習性も様々で私にはよく分からない輩も実に多い。そんな妖怪連中の一匹「豆腐小僧」というのは、お盆に載せた豆腐を持つ小僧の姿をした妖怪で、ただ突っ立ってるだけの事も多い無害な妖怪だそうなのです。その豆腐小僧がある日ふと「いや、俺の存在意義って何よ」と疑問を持ち、答えを探して旅に出るそうです。その体を張ったギャグは卑怯だろ!笑うに決まってるじゃないか!それに正直理由が可愛過ぎる。
豆腐小僧の渾身の一発ギャグにワタクシやられてしまいました。それに本当によく分からない豆腐小僧の存在理由は気になりますしね。
京極夏彦氏の持ち味の例に漏れず、こちらも700ページ越えの分厚さです。しかしこやつは作者の本の中でも小物の部類だったりする…
そして1日目とか書いておきながら実は既に読み進めて3日目だったりする。まだまだページは余ってるよー