有頂天家族 (1日目)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)


今時の世間の波に乗るならば「四畳半神話体系」。作者のファンであるならば最新作の「ペンギン・ハイウェイ」あたりが、今は紳士淑女様々なピープルのホットな話題となっていることでしょう。だが私のような文庫落ち狙いのニッチな層でホットなものと言えば「有頂天家族」。これね! 
これは古来より受け継がれ現代でもなお輝かしい家族の絆をテーマにしたお話です。今はもう亡き偉大な父親と気丈な母親とその息子たち4人の阿呆で滑稽で清らかな家族愛で、迫りくる世間の不条理と変人と憎き血族に立ち向かう現代の冒険活劇。各々内に秘めし曲げぬ信念で敢然と突き進むその生き様は、見ている私の心を深く捉えて離しません。この勇ましく力強い家族のなんと素晴らしいことか。私もそう生きられたらと羨む道中でございます。


ただしこの家族、たぬきです。毛がふさふさです。