ラギッド・ガール 廃園の天使2 (1日目)

ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)


「グラン・ヴァカンス 廃園の天使1」という本があります。本棚の一番目立つ所に飾っておきたいくらい大好きなSF作品です。すごくおもしろいです。
「ラギッド・ガール 廃園の天使2」という本があります。2006年に単行本で刊行されたグラン・ヴァカンスの続編です(たぶん)。今年2月に文庫化していました。イィィヤッホゥ!!
文庫本の最後に付いている解説は、初見の読者に嬉しい様々な情報の宝庫です。そこで私は過去の作品から、作者の飛浩隆氏がとても寡作な作家であるらしいとの情報を得ました。グラン・ヴァカンスを読み終わった後「ハハハ、これはファンになったら大変だなぁ」と何処かで他人事の様な気持を持ちながら、その時既に刊行されていたラギッド・ガールの単行本が文庫本となる日を楽しみに待つ事にしました。おもしろかった本の続編が既に発売されているというのは、リアルタイムに追いかけている読者には無い、後発の読者ならではの利点ですよね。出るのか出ないのか分からない本を待つのとは違って、文庫化は確実にものが存在する本がまた出版されるのを待つので、ある種の安心感を持っていられます。それに文庫化までの数年間で、また続編が出版される可能性も多いに存在します。例えおもしろすぎて続きが欲しくてしょうがなくなっても、もう一冊までは直ぐに確保することが出来ます。私の作戦は完璧です。
そして約4年後、ラギッド・ガールが無事に文庫化されました。しかし見事に続編は刊行されませんでした。私も作者の寡作っぷりを実体験する事が出来たようです。泣きそうです。これ、大事に読んでいきたいと思います。