【山下貴光】屋上ミサイル (下) (4日目)

屋上ミサイル (下) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-2)


チクショウいい終わり方しやがって!ニヤニヤしちゃうじゃないか!
なんだよ盛り上げるところはしっかり盛り上げて、二転三転の展開にハラハラドキドキさせられて、最後は爽やかフィニッシュですか。いろんな想像が広がりんぐでニヤニヤです。作品の雰囲気に浸れた時点で勝ちは決まったようなものだった。何の勝ちって…ほらあれだよあれ。うん。
どこかすっとぼけた奴らばかり出てきて、どいつも愛すべきキャラクターたちばかり。作中に出てくる殺し屋のように、ギャグなんだか真剣なんだか判断し辛い微妙さ加減が個人的に大好きです。テロリストがミサイルを発射するんだかしないんだか分からない状況とか。友達なんだかそうじゃないんだかとか。バカなんだかアホなんだかとか。幸運なのか都合が良過ぎるのか、とか。好みの匙加減はありますけど、てきとうなのって嫌いじゃないです。
ちょっとおっかなびっくり手に取った「このミス大賞」作品でしたが、大変おもしろい作品に出合えて満足しております。よし、次は絶対つまらなさそうだなとだと直感した作品を読んでおもしろかったら、このミス大賞に対するトラウマはきっと克服だろう。(ハードル高っ!)