羽月莉音の帝国 (2日目)

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)

あまりの凄さに思わず笑っちゃったよ!
正直ハードSFに匹敵するようなディテールの緻密さと壮大さととんでもないフィクション具合がス・テ・キすぎです(※内容は経済関係のお話だよ)。その代わり登場人物のイチャつきぶりがベタベタだけど!
お話の最後の最後まで投入される大量の経済ネタと怒濤の勢いの展開は衰える事を知らず、全てのページで全力疾走をした感があるのに目標達成はまだ先。そこらの本ならなんだよしっかり終わらせろよとブーたれてるところですが、この本の場合はその途方もない野望に改めて感動しそうなくらいでした。それに超ハイテンションな展開の連続に、いろんなところで笑いが止まりません。初めは1000円だった部費が桁違いに上がっていく様は笑えますし、いつの間にか部活動に出る描写をするのに出勤の文字が使われているのにも笑えました。全てはハイテンションのなせる技です。
目指す建国まではまだまだ先だけど、完全にはっちゃけるのとギリギリ感じ取れる現実感の境は、この巻の株式会社設立までがいいところの様な気がしなくもないよ!?それとも社長の手腕はそれ以上のフィールドでも緻密な描写が可能だったりするのでしょうかね!ヤッベ次の巻がわくわくしてきたぞ!あとがきでシリーズはまだまだ続くって言ってたし。
個人的に春日恒太が次こそは才能を開花させること願っております。能力はありそうな気はするのですが、誰にも理解されぬまま埋もれてしまうなら哀しすぎる。そういう宿命を背負ったキャラじゃないよね…?