羽月莉音の帝国 (1日目)

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)


紹介文の「株式会社革命部とかいうブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界!」になにやら既視感を覚える。そんで高校生で革命部で会社設立で借金300万円?なんだかわからんけどイロモノ臭がプンプンするぜ!イヤッホウ!
そして何気なく眺めてた作者プロフィールに会社経営者の文字を見つけた。社長!社長じゃないか!…これはいったい何が始まろうとしているのだろう。
革命部、それはとある高校で有志が集って新設された部活動。日本国へのクーデターを企て、その最終目標は建国すること。実にアナーキーな部活動だ。始まりはごく普通の高校の入学式の風景から。我儘放題な従姉の姉ちゃんに引っ張られ、主人公くんと個性豊かな友人2人は壮大な野望に巻き込まれる事になります。
まーなんでしょうね、今のところは革命活動頑張って下さいねーという感じでしょうかね。ハハハ、高校生にもなってゲームと現実の違いが分かっていないなんて…なんて思いますが、でっかい夢に向かって動き出すその姿は嫌いじゃありません。ぼくは暖かい目で見守っていたいと思いますよ。ウフフフ…
( ゚Д゚)  す、凄ぇ!なんて恐ろしくビジネスライクな活動内容なんだ!
本気だ…!社長の本気だ!そんじょそこらのサラリーマン真っ青の勢いで、社会の大海原に繰り出す高校生達。冗談抜きで作者の経験が注ぎ込まれたであろう内容は、大量のネタともの凄い勢いで進む展開で読み応えがありすぎるんですけど!もはや部活なのか仕事なのか判別が付かなくなりながら、激務をこなし賃金を確実に稼いでいく高校生達の背後に巨大な社会構造の一端を見た。凄すぎるぜこいつら…。
あくまで現実的な手段で社会に伸し上がっていく彼ら。まさかとは思うけど、もしかしたら彼らは本気で建国への足掛かりくらいまでは辿り着いてしまうような気にさせてくれます。予想を遥かに超えてわくわくしてきたぞ!