シュガーな俺 (1日目)

シュガーな俺 (新潮文庫)

一作ごとに作風を変えると評判の平山瑞穂氏でございます。また新しいのが文庫になってたんで手に取って見ました。今度のお話は…糖尿病体験記?

一応エンターテイメント小説という事になっていますが、実際は作者自身の糖尿病体験を基にしたドキュメンタリーかエッセイなんじゃなかろうかという印象。途中まで読んだ感じではだいたいあってました。「実は俺の知り合いにこんな奴がいてね…(本当は自分の事)」ぐらいのフィクション具合です。

体の不調に気付いたところから糖尿病と診断 → 即入院という一連の流れの中には、いろいろと気になったり実際に為になる情報がたっぷり。糖尿病のハウツー本としての価値すら出てきた感じがします。先生!フィクションとして楽しむ部分が見つけられません!(お見舞いに女友達ばかり来るフィクションは楽しくありません!)(現実じゃそんなの起こらなかったのに!)(というかフィクションだよね先生!?)

まあその辺の面白さは、退院した後のこれからの展開に期待するとしましょう。糖尿病って一生ものの病気ですからね、主人公がこの病気とどういう折り合いを付けるのか。とにかく先が気になるお話ではあります。