終末のフール (3日目)

終末のフール (集英社文庫)

うむむ、大方予想通りの結末を迎えたか。本日終末のフール終了なり。
全部で8つのお話がありましたが、手放しでコレダ!という生き方は見つかりませんでした。だって3年以降も生きていられるかは運任せなんだもん。
ただかなり興味が惹かれたのは「天体のヨール」の天体オタク的生き方。この二日間は終末終末としか言ってませんでしたが、ぶっちゃけて言うと小惑星がぶつかって終末が訪れるんだそうな。最大のピンチが最高のチャンス、天体観測好きにとってはまたとない機会なわけですよ。逃げるどころかむしろ自分から爆心地に向かっていきたくなるという。Xデーにはテンションも最高潮、なんとワクワクする話でしょうか。ただこれ全力で死にに行ってるよな。


8つの短編を読み進めるうち、前のお話で見たことのある人がちらほら出てきました。この8つのお話は繋がりがあるようです。最後には今までの人たちが沢山出てきてなんとも感慨深げ。こんな風に生きたいなと思う人はいなかったけれど、それぞれが思い思いに生きようとしているこの場所で、自分なりに残り3年を生活するのはいいかもね。


あと当初危惧していた他作品とのリンクですが、どうやら今回は何もないようでした。よかった…全ての世界が終末を迎える事にならずに済んだ。