【北川歩実】金のゆりかご (3日目)

金のゆりかご (集英社文庫)


( ゚Д゚) えーッ!?  えーー!!


最初の頃の天才議論にワクワクしながら読んでいたけど、途中からそんな話も何処へやら。いつの間にか話題の中心が失踪やら殺人やらにズレていって、もはやただのお飾りと化してしまった幼児期英才教育システムに正直がっくりきていました。そしたら最後、思い出したかのように天才どんでん返しですよ。今さらそりゃないよ姉さん!違うんだよ、僕が見たかったのはそう言う事じゃないんだよ!


自分はただ、頭が良くなる事を強制された子供たちがどう生きて行くのかが見たかった。別にひねくれた性格をしててもいい元気じゃなくてもいい、一生懸命考えて悩んで悩んで前に進んで行ってくれさえすればいいんですよ。犯人は誰かとか子供の親は誰だとかそういう大した事の無いストーリー上の展開ばかり判ったって嬉しくないんですよ。天才の価値と凡人の価値が同じだって思ってるの?とか聞かれても、天才天才って周りから言われてるだけじゃ正直違いが分からんですよ。東大入試問題を解ける子供は何をした?ションベン漏らしただけだろう。昔の天才少年は大人になって何をした?離れ離れになった息子を前にしてもなすがままに見ていただけだろう。最後のどんでん返しだって、あれは出された問題を解いただけだろう。天才ってなにさ!


あとは最後の黒幕ですが…まああれは少々問題が難しかったから計算が狂ってもしょうがないよね。ハハハ、天才ってホントなんだろう。