その日彼は死なずにすむか? (2日目)

その日彼は死なずにすむか? (ガガガ文庫)


クソゲーだ。紛う事無きクソゲーであった。
クリアフラグが不明なまま、周りに流されるように7年を駆け抜けた少年は無事ゴールを迎えることが出来た。何故クリアできたのかと聞かれると、たまたまだったとしか言いようがない。これはゲームの主催者側から見れば、用意したクリアフラグが驚異的な運の良さで回収していく様子を驚きの目をもって観賞し続ける事が出来たのだろう。逆に私から見れば「人生モテモテしかも偶然クリアフラグだった」としか見えないのである。クソゲーって言ったらクソゲーだぃ。


一人の少年の人生を充実したものにするため、わざわざ生き返らせて再スタートさせるとは物好きな主催者だ。おかげで少年は前回とは違う多くの幸せを手にし、彼を取り巻く3人の少女たちは少年ほど思い通りというわけではないが各人が望む幸せを手に入れたのだろう。そして少なくとも一人いる人生を終了させられた不良。どの辺りを見て主催者側は楽しんでいるのだろうか。


このゲーム、どうやら内輪だけで楽しんでいて私には詳しいことは教えてくれないようだ。