【森奈津子】耽美なわしら (2日目)

耽美なわしら〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

バカヤロウ、新たな世界が開けちまったじゃねぇか…。
エスはsisterの頭文字、ネコは女性同士の場合の女役。百合の復習はバッチリOK!
聞いたことのある言葉が出てきて「あ、これゼミでやったところだ…!」、気分はまるで進研ゼミの主人公さ。

それに未見の略語のために、用語解説まで付いてる充実具合。予習の方も抜かりはないね!
まずは基礎から!
デブ専 ―― 太めの男性を愛するゲイ。 「デブ専門」の略。
外専 ―― 外国人男性を愛するゲイ。 「外人専門」の略。

次は応用!
ゲイ・バーに行ったとき、店の主人を「マスター」と呼ぶべきか「ママ」と呼ぶべきか迷うことがある。
このような時は、周りの客がどちらで呼んでいるかで確認することができる。



確かな知識と経験に裏打ちされたかのような、説得力のある描写の数々。上記の例はゲイに偏ってますけど、レズ、バイ、その他諸々含めてこの本に隙はありません。たぶんだけど。
だって…私の専門用語の知識なんか、この本の前では木っ端に過ぎないんですもの…。事細かに定義された愛の形から、逃れることなど不可能。本当にいろんなものに名前があるのね。
森奈津子恐ろしい子


でも定義に囚われちゃダメだよねー。登場人物達を見てて思う。