オテル モル

オテル モル (集英社文庫)


オテル?
ホテルのことだそうです。
オテル・ドモル・ドルモン・ビアンへようこそ。当オテルはお客様に「最高の眠りと最高の夢」を提供する完全会員制契約型宿泊施設です。一見さんの宿泊はお断りしています。どなた様にもオテルの趣旨をご理解のうえお泊まりいただくよう、お願いたしております。



この眠る事だけに焦点を当てたサービスを行うオテルってファンタジックな感じですね。良い眠りを得られるなら私も是非とも訪れてみたいものです。
そんな睡眠の館へ入るため、主人公の希里さん向かうは就職活動。入会条件に面談はあったけど面接とはハードル高いな!最近の契約社員の雇用事情とかで、仕事に関する話題は背筋が冷える一方。こんな肝が冷える思いをしたら快眠なんて無理ですな。ああ、泊まる側の客に感情移入してオテルを訪れてみたかったですが、働く側になってしまうとは。
そんで物語自体は気だるい悩み事でいっぱいです。このまま寝たら悪夢を見てうなされそうです。


流されている様に生きる希里さんダメね。というより彼女が後悔する時に出てくる男とか妹の旦那とか、あんなに愚痴愚痴言いながらも関わっているのが解らないね。
女性の気持ちって難しい。



なんか淡々と終わってしまいましたけど、この静かな雰囲気が漂う感覚は心地よかったりする。
この感覚と眠りは相性がいいです。くそう!だからこそ働く側では無く客として来たかった…!