【古処誠二】アンフィニッシュト (1日目)

アンフィニッシュト (文春文庫)

久々に読む本はこれ、アンフィニッシュト。
自衛隊の訓練中に一丁の銃が紛失した…という事から始まる話なんですが、作者の古処誠二氏は航空自衛隊員という経歴の持ち主。
自衛隊とか題材にした時点でもう描写の説得力は勝利したも同然ですよ。経験者は語る、です。


実際これもいろんな所でへぇーと唸る細かい描写が結構ある。まだほとんど読み進めてないのにですよ。
東シナ海に浮かぶ伊栗島で起こった小銃紛失事件を調査するために二人の自衛官が派遣されたのですが、鉄砲の一つくらい無くなってもそんなに騒ぐ事なんですか?というのが正直な気持ちでした。「世界の常識がひっくりかえっても表沙汰にすることのできない失態」ってそんな大げさな。


〜現在〜
…ここまで徹底的に規律管理された所から持ち出すのは並大抵の事じゃないのは分かった。
事故を絶対に起こさないという気迫を感じる訓練からは、この紛失が逆にあり得ない気がしてきます。というよりあってはいけない。
この辺は完全に作者に説得された感じです。


しかしなんか派遣された自衛官たちの名前に見覚えがある気がする…。
見覚えがある時点でだいたい予想はついたんですが、やっぱりこれアンノウンの続編だ!
後ろのあらすじとかあまりに知らん顔してたんで気づき難かった。
みんな、気を付けるんだ!または最後まで気付くんじゃない!