【神林長平】ライトジーンの遺産 (3日目)

ライトジーンの遺産 (ハヤカワ文庫JA)

いやー終わった終わった。
読み終わってみればハードボイルドとSFとミステリが良く調和しており、期待通りで万歳です。
そんでハードに生きながらどこか抜けているコウさん。これこれ、こういうキャラクターはハードボイルドに良く似合うよね。気合いで性転換と若返りを成し遂げた兄貴との対比が良く映えます。


600ページの熱さがありましたが、全部で7つのエピソードが含まれる連作短編のような構成でしたね。それぞれ趣向が凝らしてあって楽しめました。
でも一番凝ってたのは、主人公のコウさん(最強)の超能力に対する姿勢ですかね。最初っから最後まで本気でイラネって思い続けてました。むしろ最後の方が徹底してた。
あとコウさん、世界で二人だけの人造人間なのに全然希少扱いされないのよね。なんと偏見の無い世の中なんだろう。こう言う雰囲気、肩肘張らなくて好きです。


あと今回も良いフムンが聞けました。
これ妙に印象に残るよね。