【吉岡暁】サンマイ崩れ (1日目)

サンマイ崩れ (角川ホラー文庫)
あぢぃぃぃぃ!!何でこう毎日暑いんだ!
よろしい、ならばホラー小説でも読んで背筋が凍る思いとやらで気を紛らわしてやる。
というわけで、今日は第十三回日本ホラー小説大賞の短編賞を受賞したこいつでいきましょう。
この本には受賞作と書き下ろしの2本が入っています。今日は受賞作のサンマイ崩れを読んで、残りは明日読むことにしますかね。



『サンマイ崩れ』
第十三回日本ホラー小説大賞、短編賞受賞作「サンマイ崩れ」。はい、タイトルだけではさっぱり内容が分かりません。
これは先入観というもの与えず、無知な赤子のように物語の奥底に迷い込んできたところでガバッと襲ってくるに違いありません。く、くるなら来てみやがれ。

物語の語り部は23歳の青年、ただいま精神病院に絶賛入院中。徐々に物語が狂ってくるんじゃなくて、初っ端からイッちゃってるの…?これ?
しかし予想に反して青年「ゴマ君」の語りは非常に冷静沈着、物事をその博識な頭で冷静に分析し、状況を確実に把握していきます。
だからパニック状態で暴走しても、自己の状態を客観的に分析できちゃうゴマ君。すごーい、なんて危ないやつだ。
あと豊富な知識はだいぶ精神病に偏ってます。
さて、そんなゴマ君は台風の被害で大変なことになっている村へ「行かなきゃ、行かなきゃ」と強迫観念に囚われて、ボランティアに向かうことからお話が始まります。
災害現場で救助を行う人々、被災者の村の方々、被災地から状況を伝えるTVクルー…、人多いな…。
おいおい、こんなに賑やかで大丈夫かよー、とりあえず最後まで読んでみますかねー…。



……
はい、ヒュンときたー。
短いながらもいい切れ味じゃないですか。ただこれがファーストインパクトでなかったのが残念。
さあ…明日は次のやつだ…。