無職転生　- 異世界行ったら本気だす -

好きな本　ぼしゅう　６月のコメントより。
＞今回紹介したいのは、「無職転生　- 異世界行ったら本気だす -」というネット小説です。
名前だけ見ると、最近のつまらないアニメにありがちな典型的なタイトルのようですね。が、ある評価サイトで絶賛されていたので、読んでみることにしたんです。個人的には予想以上に面白かったです。食事をとるのを忘れて１０時間くらいぶっ続けで読みました。小学生のころにデルトラクエストを読んで以来、冒険物はあまり読んでいませんでしたしね。少々ヲタ向けであり、少なからず隠語を知っているとより楽しめそうです。かなり人を選ぶ作品に思えたので、とりあえず第一章だけでも読んでみてください。

どうもどうもおすすめありがとうございます。ってWEB小説キタコレ。
そんな感じで本日の感想はアマチュアの世界へと舞台を移しまして、小説投稿サイト「小説家になろう」で連載中の「無職転生　- 異世界行ったら本気だす - 」よりお送りしていきます。
いやはや、この時代フリーゲームの製品化やWEBマンガからの雑誌連載開始なんてのもちょくちょく例がありますし、投稿小説サイトからの書籍化もそんなに珍しい話じゃなかったりと、インターネットが作品の発表の場として無視できない地位にいることをひしひしと感じます。今まで投稿小説なんてほとんど読んだことのなかった私ですが、ちょっと思い出してみれば「ゲート自衛隊彼の地にて、斯く戦えり」「アクセル・ワールド」「迷宮街クロニクル」なんかは元はWEB発の小説だったりして知らず知らず関わり合いがあったりするものです。しかしそれらも、ちゃんと編集者を通りお金を払って本屋さんで買ったもの。その一線を越えて、生まれたばかりのお話の世界へいざ出発です。
ひとまず読むにあたって必要なのは、どんな導入部分でも許す許容の心。とにかく誰でも投稿出来るので、体裁や構成がどうたらなんて話にも付き合っていかなければならない可能性があります。偏見を取り除き、窓口を広く取ってこちらから歩み寄るのも大事でしょう。ですのでこのお話のように、34歳無職のニートがファンタジーの異世界で赤ん坊から人生やり直す事に…なんてさわりの内容を聞いただけなら( ﾟДﾟ)・∵;; 　！？となるところに目をつぶり、本編へと入っていくことにしました。
お話は主人公の34歳無職小太りブサメン（本文より）さんが、家から叩き出されるところから始まります。お話の演出的な意味合いも込めて主人公共に非常に酷い導入部分ですが、社会経験もなく34歳になってしまう恐ろしさは私としましても実感が湧くものでして全てを一笑に付す事は出来ません。無職さんの独白はありふれたもののように聞こえますが事実その状態から抜け出すことは難しく、そもそもそこから簡単に抜け出せるような人間はそんな状態にはならないYO！だから実質詰みだYO！とお手上げ状態、もう人生諦めちゃおうかなと思ってしまうほどです。ならどうする？転生でしょ。
事故により死んだと思って目が覚めてみると、自分は赤ん坊でまったく見知らぬ異世界で新しい母親から生まれたところでした、という感じで第2の人生がスタートします。転生ですが生前の記憶ははっきりしていて、精神だけが飛ぶタイムトラベルSFの醍醐味、体は若くても心は大人みたいな要素があります。でも生まれ変わったとはいえ元はニートの34歳児なんですからそんなに大したものでも無いよね…なんて思っても大丈夫。新しい体を授かったせいか健全な肉体により精神が健全化され、元34歳ニートの設定を忘れてしまったかのように（←ここ大事！）素晴らしき天才児ルーデウスくんが誕生します。冒頭の無職編と34歳ニートという過去を見なかったことにしたとき、このお話は神童魔術師ルーデウスのお話として輝きだすのです。実際物語の中で前世の扱いは非常に軽いものですし、お話のテーマ的にもおそらく正しいに違いない。
ここからは順調な人生の始まりでして、とてもテンポも良くお話も面白くなっていきます。一話辺りの分量が短くまとめられていて、PCのブラウザーで読むというハンデを感じさせない、まるでマンガを読むような気軽さでお話を楽しむことが出来ました。何より展開が早くて、次へ次へと話題が進んでいくのが気持ちいいです。ある意味簡潔に描写される文章は、媒体に見合った情報量でWEBと相性が良いのでしょう。後は暗い話題には極力ならなくて、転生して出来る楽しそうな事を次々と取り入れてくれるあたりが、やっぱり生まれ変わったんだからあれこれ楽しまなくちゃね！という意気込みを感じますし、それが良いと思います。いいよね…男の子だと思ってたけどエッチなアクシデントで女の子だって分かる展開…。
取り敢えず第一章、ルーデウスくんが親元を離れて、幼いながらも初めての家庭教師の仕事へ出発した所まで終了です。子供ならぬ精神と類ない魔術の才能、そして旺盛な知識欲によって健やかに成長していく彼の未来は想像してわくわくするものがあります。元34歳ニート？(∩ ﾟдﾟ)アーアー聞こえなーい
そして申し訳ございませんが、これから先の感想を書くことはちょっと控えようかなと思います。もとは誰でも投稿が出来る無料の小説サイトの作品です。ちゃんとしてるだけでも褒められるべき場所なのに、作品への不満をわざわざを口にするのも違う気がしますし、お金を払ったわけじゃないから読むのを止めればいいだけの事です。本人が趣味できっと楽しく書いているだろうと思う事に口を出すのは、私はあまり気が進みません。ですのでこの先が面白くてもつまらなくても、感想は自分の胸の内に留めて置いておおっぴらに書くことはしないです。もちろん書籍化とかした場合は話は変わるけどな！ﾍｯﾍｯﾍ！
そんなわけで今回はこの辺で失礼させていただきます。それでは…

よっと…