【フィリップ・K・ディック】アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1日目)

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))




好きな本ぼしゅう 5月のコメントより。
>おすすめしたいのは、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」と「GATE 自衛隊 彼の地にて 斯く戦えり」です。前者はジャンルはSFであり、とても有名な作品なので、もしかしたら読んでいらっしゃるかもしれませんが・・・・
後者は自衛隊がファンタジーな世界で活躍する話です。話自体は完結しており、ハードカバー版は出ているのですが、文庫版(私は絵に釣られてこちらを買いました)は現在途中までしか出ていません。
両作品ともかなりおすすめなので、時間があれば読んでみてください。


おすすめありがとうございます。2作品紹介いただきましたが、ひとまず「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が見つかったのでこちらから読む事にした次第でございます。もう一つは申し訳ないんですが今のところ未定。フフフ…、アルファポリス文庫なんて初めてだぜ。書店で見つかるか予測がつかないのよね…。
さて気を取り直しまして、本日からコチラ「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」よりお送りしていきます。
初版は1968年とだいぶ古く、SFの有名どころを挙げる話になるとしょっちゅう目にする程度には話題になり、映画「ブレードランナー」の原作である…ぐらいの話は私も知っていますね。ただ読んだことがあるかと聞かれれば、今回が初めて。だ、だって名作SFの中に名前が入ってたりしても、ああいう場で挙がる作品数って簡単に数十冊とか百冊とか行くじゃないですか!たとえ興味があっても名前を覚えるのだって一苦労しそうなくらいなのに全部を読むなんてとてもじゃないけど無理…、という感じで現在に至っていますので良い機会に恵まれましたと感慨深くもあります。ちなみに作者のフィリップ・K・ディックさんは昔なにか読んだなぁと思い出してみると、「流れよ我が涙、と警官は言った 」を読んだことがあったのを思い出しました。ディックさん、2冊目だったんだ。(特に意味はない)
ではいよいよ話に聞くこの作品はどのようなお話なんでしょうかと、知ってるようで全く知らない物語の世界に入ってみたところ、どうやら時代は1992年の地球が舞台であることが分かりました。世界はちょっと前に第三次大戦で放射能汚染され、国を挙げて人類は火星へとせっせと移住を進めている模様です。移住した住民には無料でアンドロイドがプレゼントされまして、新しい住まいでの生活をサポートする魅力的なツールになっていると同時に、世間一般でハイテク化の波とアンドロイドが浸透していることが窺えます。またそれに伴い、このアンドロイドたちは人間社会に紛れ込んでたびたび犯罪行為を行う事が問題視されてきました。新製品が開発されるにつれて高性能に、かつ人間に近くなってくるアンドロイドに対して、警察でも人間とアンドロイドの見分け方を巡って日々の進歩を余儀なくされています。主人公のリックさんは警察組織の一部である、アンドロイドを捕まえる賞金稼ぎを生業としています。最近、最新型ユニット搭載のアンドロイドが8人、火星から逃亡したとの情報が入ります。前任者が負傷したため、その引き継ぎの6人をリックさんが代わりに追いかけることになった…、そんな感じの導入となっていました。
車が空を飛んで、世間にはアンドロイドの他に雑多なハイテク電子機器類が蔓延しているので未来な印象を抱きますが、実際は1992年なんですよね。小説の出版からなら24年くらい?未来の話なんでそう納得できなくもありませんが、それに比べれば今年の2013年はとんでもない未来だよなと年月の進み具合に驚くばかりです。映画「ブレードランナー」の舞台なら2019年ですが、それでももう少しで追いつきそうですね…。古いSFを読むとままある事ですが、昔の人が想像した数十年後を実際に体験することが出来るという楽しみは、当時の人の楽しみを共有できない代わりに味わうことが出来たりします。少し寂しい気はしますけどね。
今もまだ車は地面を走っていて、まだアンドロイドが全然出来たなんてニュースも聞かないけれど、人間の空想力の方がまだまだ上回っている限りSFのロマンは尽きないってことでただ今絶賛読み途中でございます。