GRAVITY DAZE

GRAVITY DAZE 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動 - PSVita


正月休みにゲームをやりたくなったのでPlayStation Vitaを思い切って買った。
昔はいっぱいゲームをやれたものだけど、近頃は満足に出来なくてうずうずしていたから正直嬉しい。それに僕の持っていた携帯ゲーム機は1990年発売のゲームギアだけだったから物凄い進化だ。凄過ぎてもはや感動できないレベルだ。それだけゲームギアが素晴らしいハードだったのかもしれない。昔過ぎて記憶が薄れているだけかもしれない。
ソフトはグラビティデイズを買った。このソフトの中では僕は女の子だ。街の片隅でふと目覚めた前の記憶がないらしい。僕もこの世界のことを全然知らないからお揃いだと思った。それにしても褐色肌は良い。褐色娘キタコレ。
彼女は記憶がなくて出自は不明だけど、重力を操る不思議な力を持っている。自分の周りの重力を自由に変えて、いろんな方向へ落っこちて行くことが出来る。空へ落っこちて行くとまるで空を飛んでいるみたいになる。風を感じながら街の上空を落っこちるのはとても気持ちが良い。
一通り現実逃避した後、素に戻る。そもそも自分はどこで暮らしていけばいいんだろう。何はともあれ衣食住を確保しなくては生きていけない。取りあえず服は着ているし、まだお腹が空いた素振りも見せていないから少しは時間がありそうだ。女の子の方も自覚しているらしく、まず住む所を探すことになった。方々探して近くを下水が流れる土管の中に住居を構え始めた。何してるのこの娘。本人はなかなか気に入っているみたいだが、衛生的にも臭い的にも最悪なんじゃないかと思う。この間街行く人に服が臭ってると言われたことを忘れたのだろうか。褐色娘は一昔前の汚ギャル化しかけている。性癖は人それぞれだが、僕は清楚な淑女が好きなのだ。これは要教育だと、今後の課題にすべく心に留めておく。
僕は気に入らないが住居も決まったし、街を少し探索することにした。覚えたての重力操作で遊びながら街の空をすいすいと飛んでいく。悲鳴が聞こえた。どこだ。そこだ。あそこもだ。人が飛んでいる。…巻き添えにしている。自分が宙に浮くと少し近くのものも一緒に浮いてしまうようだ。一人で飛んでいるつもりだがお伴を連れて来てしまっていたようだ。悪いと思い重力操作を解除する。住人は上空から地面に真っ直ぐに落ちて行った。僕は見なかったことにした。
しばらく街を歩いていると、紫色のぶよぶよした怪物が街の人を襲っている現場に遭遇した。え、一応高層建築物が並ぶ都会っぽいのに、そんなの出てくるのここ。おお怖い怖い。とっとと逃げようと思った。でも当然ながら彼女は戦闘準備万端だった。ライダーキックしながら追い払うことにする。重力操作で高高度からのライダーキック!垂直ジャンプは僕のこだわりだ。すぐ飽きた。というか強いなこの娘。
重力操作が楽しいこのゲーム。序盤だからどんなお話が待っているかはまだわからない。でも今日も僕は重力を操りながら街の空を飛ぶ。街人を巻き込みながら。
最近はちゃんと屋根の上におろしてあげるようにしたよ。(躊躇なく屋根から飛び出す街人たちを見ながら)