テレビドラマ 「テンペスト」 9話まで


池上永一氏原作、テレビドラマ版テンペストもとうとう残すところあと1回となった第9回目。(全10回)
日本もペリーさんに開国させられちゃったみたいですし、琉球王朝の存続も残すところあと僅かというところまで来てしまいました。主人公の孫寧温(そんねいおん)が琉球の存続を賭けて孤軍奮闘をしていますが、こればっかりは歴史の流れでどうすることもできませんね。このお話の終わりと共に琉球は終わり、孫寧温の戦いもようやく終わりを迎えるのでしょう。時に弱みを握られ、時に流刑をくらったりの様々な困難を割と力ずくで乗り越え連戦連勝してきた彼女ですが、最後に訪れるどうすることも出来ない状況を、いったいどのように受け止めるのでしょうかね。最終回に注目です。
さて、その最終回一歩手前の今回ですが、立ちはだかった敵は日本のお役人侍の浅倉雅博(あさくらまさひろ)殿。孫寧温のもう一つの姿、真鶴(まづる)のためなら琉球だってぶっ潰してやると正面切って挑んできた、マジでカッコイイお侍さんです。アキサミヨー(きゃー)。原作では最後にこれといった敵がいるようなお話ではなかったと思いますが、ドラマ版では浅倉殿がラスボスの風格を持って配置されておりました。しかも悪意を持って孫寧温に敵対してるのではなく、むしろ孫寧温の為を思って信念を貫いている分、今までの敵とは比べ物にならないほど大きな壁として立ちはだかりました。そう、孫寧温は悪意では決して打ち倒すことは出来ないのです…、ってどっかの漫画のラスボスみたいですな。
少しばかりツキに見放され、あと少しというところで孫寧温を打ち倒し真鶴ゲットとはなりませんでしたが、彼の奮闘ぶりはテンペスト史でももっとも孫寧温を追い込んだものに違いありません。というか最後にギュッと抱きしめ返されたからやっぱ最終的には孫寧温打ち倒してるよね。してるよね!
あ、そういえばなんか国王様が密会現場を目撃しちゃってましたけど、「ざまぁ」という気持ちがするのはなぜでしょうね。あと兄貴が聞得大君加那志(きこえおおきみがなし)に誑かされて何やら不穏な動きを見せていましたね。最終回ではこの2人も敵に回るんでしょうけど、まあ悪意を持って敵対した時点で雑魚確定ですからほうっておきましょう。
最後に今回は所々で儀間親雲上(ぎまぺーちん)とかいう人がどさくさに紛れて重要なポジションをゲットしていましたね。私はドラマ版を見ながら正直誰だよとか思っちゃいましたが、孫寧温と喜舎場朝薫(きしゃばちょうくん)と一緒に試験に合格した3人目の同期です。イケメンで取り巻きの女の子にいつも囲まれている…という設定は初登場時にいちおう映像にも映っていましたが、その後は酒蔵でごろ寝してるばかりだったので覚えている方が難しいのではないでしょうか。阿片をスイカから見つけたとき一緒にいた人!おっさんじゃない方!あの人だよ!結構濃いキャラしてるんだけどね。あ、活躍自体は原作でも同じ感じです。