【中島京子】FUTON (2日目)

FUTON (講談社文庫)


FUTONの中の「蒲団」は田山花袋のオリジナルではなくて、作者が手を加えたリメイク作品「蒲団の打ち直し」だったらしい。もう憶測だけでは何も判断できんね。オリジナルを読んだことのない自分の限界だ。
そして静かに読み終わり。淡々と交差する人間模様を描写するこのお話は実に静かです。うーん淡々とではあるが淡泊ではない…しっくりくる表現を見つけたい所ですがまあいいや。
そして読後感爽やかに終わったこのお話に、うんよかったよかった以外の感想が出て来ないボケた自分がここにいます。いやまあ、なんというか、自己の内面を丹念に描写する私小説っぽい作品で、作中の人物に何の感慨も湧かないと大抵そうなる。だって作中の自分より年上の男たちは微妙に情けなく、女性たちはなんとも微妙に陰湿なんですもの。超個人的偏見さ。でももっと若人に夢をプリーズ。
そしてもっかい言うけど読後感はよかったよかったなのだと言う事をちょっと主張しておきたい。