【中島京子】FUTON (1日目)

FUTON (講談社文庫)


作者の事は少し前に本を一冊読んだことがある程度に知っているだけ。
なんか最近本屋で目立つように並べられてるなーとは思っていたんですが、今年の直木賞に選ばれたからだったのですね。なんだよ近くの本屋、以前俺がこの作者の著作を探した時は申し訳程度に1冊あるくらいだったのに、今じゃ全種類コンプリートする勢いで品揃えを充実させやがって。売り方が下心見え見えなんだよ! でもそのせいで思い出したように買っちゃった私がここにいる。くやしいのうくやしいのう


さてFUTONとは…蒲団ですな。FUTON…それは休息への賛歌。
SUMOU的な意味ではなくて作中に挿入される、明治四十年 田山花袋著の小説「蒲団」のタイトルを意識したものであるようですね。うん、正直言うと作中小説の蒲団が現実に存在するものだとは最初思っていなかったよ。なんだこれ雰囲気が結構違うな作家って上手い事かき分けるもんなんだな程度しか思っていなかったので、一日で読んでいたら最後まで気付かなかった可能性は高い。
今のところお話の方はと言いますと、曾お爺さんから曾孫までのとある一族と日本文学を研究している外人学者が話の主な登場人物で、それぞれが別々に普通の日常を過ごしている程度の描写が続いている感じであります。日常描写と言うのは、なんとも感想が湧きにくいものではあります。別に話に退屈しているわけじゃないのですけれど、もう少し黙って様子を見ていたい状況で取り敢えず今日は半分くらいで本を閉じる事にしました。