僕は友達が少ない

僕は友達が少ない (MF文庫J)

友達がいないのではなくて少ない…微妙な言い方です。
ども、就職面接で「友達は少ないです」ときっぱり答えた私が通りますよ。そこからは不採用通知が届きました。今は後悔していない。


さて友達友達。友達がいなくて寂しい主人公君が、ある日教室で空想の友達と遊ぶ女の子と出会い、一緒に友達を作ろうと頑張るお話です。うん、これだけ書くとお前らが友達になればいいじゃないとしか思えませんね。いや、でもそういうのじゃないんだという気持ちが私は分かります。
友達ってなに?喧嘩して仲直りしたら友達?困った時無条件で助けてくれるのが友達?トモダチトモダチ連呼してると20世紀少年を連想しますね。関係無いですね。
まあいいや、そんな彼らが作ったのが「隣人部」という部活動。目的は友達作り。これはなかなか考えさせられる部活動です。部員同士で友達になるならただの出会い系サークル、外でナンパするならスーパーフリー、彼らの望むものはそんなものなのでしょうか。ふんふん、友達ねぇ。
とりあえず作るだけ作った部活動、活動方針も碌に決まっていない中でいろいろ試す彼らと一緒に、友達作りについて考えます。部員募集の張り紙の中に隠しメッセージを仕込み、仕掛けを見抜く同類をあぶり出す作戦に笑いながら感心していました。切実に友達が欲しい者たちが集まれば、きっと何か出来る気もしてきそうですものね。(だからお前らで友達になれば…というのとは違うんだよ!)
誰もが悩む友達についての指南が書かれているなんて、これっぽっちも期待はしていなかったけれど、改めて考えてみるきっかけくらいにはなったかなと思います。今回の彼らはちょっとした行動力だけで、運良く素晴らしい成果を上げる事が出来ました。うふふふ、それにしてもひどい終わり方ね。

しかし素っ裸の妹のサービスシーンは本当に際どかった。ジーザス、電車の中でなければアンタに感謝の祈りを捧げられたのにな。(スッと本を閉じたあと、本気で天を仰ぎました。)