ギャルゴ!!!!!6

ギャルゴ!!!!! 6 (MF文庫J ひ 1-6)

Ω 「ギャルゴ、終わっちまったな」
Ω 「ああ、終わっちまったな」

今度こそ引き延ばし無し、正真正銘の最終巻でした。
ギャルゲーの腕前なら神様レベル、バイクヘルメットと物干し竿を装備して夜の町を徘徊するという怪しいヒーローでしたが、初期の彼は名も知らぬ誰かのために戦う本当のヒーローでした。けれどもいつの間にか彼の助ける人は知り合いばっかりで、ついには自らの危機を乗り越えるだけで精一杯になっていく様は正直辛かった。そんな状態でクラスメイトに正体バレしても彼らからの感謝の言葉が痛いだけでしたが、もうええ、とにかく自分の危機だけでもなんとかしなさいと願うクライマックス。お話を纏めるためか全体的に設定説明が多く、「エリアスの裏設定超凄ぇ!判明するタイミングが超都合エエ!」「超重要なシーンの成否を登場人物の台詞だけでサラッと流した!結果が超分かりやすい!」などと思うところも多かったですが、3冊にも渡って続いた冴えないギャルゴのお話も最後は大団円で終わってくれました。

ギャルゴの現世降臨も、登場人物の誰かが以前示唆していたような気がします。最初の嫌われっぷりからの大逆転劇。なんでこうなったかわからんが、彼は本物の神になられた。伝説の始まりを目撃してしまったようじゃ。

シリーズ後半のギャルゴは全然ヒーローっぽく思えなかったけれど、無事に完結してくれた事は嬉しく思っています。約2年間かぁ、何とも感慨深いなぁ。