夜の朝顔

夜の朝顔 (集英社文庫)

豊島ミホさんゲッチュです。内容はようわからんけど作者買いする程度の好き具合。べ、別に探し出して買ったわけじゃないんだからね!たまたま平積みされてたのが目に入ったから仕方なく買ったんだからね!勘違いしないでよね!もはやテンションもおかしい金曜の夜で御座います。コンバンハ。


まあ何も知らずに買ったのは本当だから、短編集だったのかーホゲーと最初は読んでました。一つめの短編が終った時は「小学一年生の頃の一瞬を、鮮やかに切り取った作品だったな」とわかってるっぽい人を演出してお茶を濁しましたが、あらやだ次の短編に出てくる女の子の名前が一緒じゃないの。全部まとめて一つのお話だったみたいです。一話ごとに一学年進むおまけ付き。

しかし小学校生活の思い出をお話にする作家ってドMなんじゃなかろうか。何にも知らない時期に全てを体当たりで覚えた事は、ハズかしい思い出やら後悔やらがわんさか付いてきますよホントにね。それに作者もお話の主人公も女の子なのに、「うむ、自分もそう思う。というかそうだった」と考えてることや気持ちに心当たりが多いです。この辺りは他の作品を読んだ時にも感じますけどね。なんでだろねー。

お話に没頭してる間、主人公のセンリはまさにもう一人の自分。たとえば自分を客観的に見る手段で、頭の中の天使と悪魔が
悪魔「へへっ、やっちまえよ。楽になるぜ?」
天使「だめよ!安易な解決に走るとロクなことにならないわ!」
なんて囁き合うように、複数の人格で対話をするような方法があると思う。そんな感じでセンリの中の人格の一つ「クリハラ♂20代会社員」としていろんな場面であーだこーだ言いまくってました。ケケケケ。
センリが悩めば一緒に悩み、センリが嬉しくなれば自分も嬉しくなり、センリが男の子に恋をすればもちろん自分もその男の子に恋をします。あら杳一郎(小学6年生)、いい男じゃない。


なんだか二重にも三重にも危ない事を言っているような気がするけどキニシナイ。それほど分量も多くなく、サクッと一日で読みましたとさ。