【道尾秀介】片眼の猿 (1日目)

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

探偵だ!探偵ものだ!ちょっとハードボイルドな探偵ものが不足していたのでゲッチュです。なんだか盗聴とか産業スパイなどという文字があらすじにチラチラしている辺り、なかなかハードっぽくて良さげじゃないですか。
それが購入動機の半分で、残りは「向日葵の咲かない夏」の人だったからというのもある。少なくともヒネた仕掛けの一つくらいは用意してあるに違いない!


まあ、最後のどんでん返しにばかり気合が入りすぎて、逆に途中のお話が苦行以外の何ものでもないという事は良くあるので気をつけないとね。え、今のところはどうだって?
明らかに「そーらこれが伏線ですよー」って主張しまくりな謎がうっとおしいのと、ハードボイルドと見るにはイマイチ格好良くない主人公がアレですが、なかなかどうして先が気になる作りで御座います。あ、関係ないですけど「オチが凄い」より「もうオチなんかどうでもいいんだよ!(途中の盛り上がり的意味で)」と思わせてくれる作品のほうが私は好きだったりします。うん、関係ないですけど。