終末のフール (1日目)

終末のフール (集英社文庫)

お仕事終わってやっと終末。週末と打ち込んだつもりが終末と変換されてしまった。ある意味定番のお寒いギャグみたいなものだけど、本当に終末が来ちゃったらそれはそれで笑えない。どうやら本当に来ちゃったらしい世界の中で、人それぞれの終末の過ごし方。少し強引な余暇の始まり始まり。たぶん。


どもコンニチハ。ただ今、伊坂幸太郎氏の終末のフールを読んでいます。個人的に大好きな作家さんです。
どこが好きなのかと聞かれたら、それは出てくる登場人物たちがみんなとっても冗談大好きなお茶目さんなところ。いつも軽口叩いてヘラヘラしているところじゃなくて、本当に辛い時や落ち込んでる時にこそ、冗談を言うだけの元気を出すところがとてもスキ。


しかし確実に訪れる(らしい)終末を前にすると、いつもの冗談も空回り気味のように感じます。さすがに今回ばかりは相手が悪いか。きっと明日を前向きに生きるためだろうと思う開き直りも、終わりを前にしたための諦めの様な印象がどうしても拭えません。結局世界が崩壊するとか何かプロジェクト立ち上がってそれを避けるとか、そういう結末にはあんまり作者は持っていかないような気がする。たぶん最後のページが終わっても、世界の終わりはまだ先の話のままだということも十分ある。このまま心から笑うことの出来ない冗談が続くのなら少し哀しいかもしれない。


そういえば伊坂幸太郎氏の作品の特徴として、他の作品の登場人物が少し出てきたりと世界がリンクしてる部分があるんだった。いつものようなら過去作品の何かしらが出てくると思われるのだけど…ここの世界とリンクしたら世界が終っちゃうじゃんか!知らんかった…過去の作品は全部世界が崩壊して終るんじゃ。


ただ今読了「終末のフール」「太陽のシール」。