【劇団ひとり】陰日向に咲く (2日目)

陰日向に咲く (幻冬舎文庫)
昨日、「拝啓、僕のアイドル様」がまさかのクリティカルヒットをするという予想外の出来に今日の期待は最高潮。他の話も総じて面白くってね、もうね、とっとと読みますか!


「Overrun」
ギャンブルで借金こさえた駄目男の話ですが、駄目男がホント良く書けています。もうどっから見ても駄目男。
自分に言い訳ばかりして後に残るは後悔ばかり、反省しても全然分かってない男が借金返済のため試行錯誤するんですが、どんな風に劇団ひとりが展開させるかわくわくしている自分がいました。小説家の劇団ひとりに魅せられてます。
そんでね、そんでね、物語が終わった時に「にいさん、ちょっとそれはやりすぎだぜ…(ニヤッ)」ってね!ってね!



「鳴き砂を歩く犬」
登場人物とか物語の舞台がアレな時点でもうニヤニヤしてました。
最後に一番得意なのを持ってきたって感じですかね。絶対自分の実体験が入ってるハズと思うと、この生き生きとした舞台がさらに現実味を帯びて感じられますよ。中で語られる言葉は人から得た教訓か自分の信念か…、どちらにしろ心に沁みますね。
そしてそれはやっぱりやりすぎだぜ、にいさん!
あーあ!あまりにもやり過ぎてやってらんねぇ!
まったくいい話だったなー!(ニヤニヤ)

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日陰者たちを描いた話にここまで惹かれるとは、私も日陰者が性に合ってるゆえですかね。もちろん劇団ひとりも日陰者。こんな小説が大ヒットだなんてどんだけ日本に日蔭者が多いんですかって話ですよ。(何回日陰者って言ったでしょうか)
この本を読んで「こんな奴等の気持ちなんて全然分かんないね」なんて言ってる人がいたら、ちょっと憧れちゃうかも。やっぱり私みたいな人には輝いてる人が必要なんですよ。僕に対するミャーコみたいな人が。登場人物に感情移入出来ない人は、思いっきり胸を張ってほしいです。

あと、こんなにあたたかいあとがきは初めてでした。こんなの出来過ぎだい。
(そういえば三木はスルーだったな…、あれ吃音か何かだと思ったのに)